深度 、急速潜行~
[Life as a Half Drow]The Endless World
▼キャンペーン最終回の DM やってきました。
 ……最終回だぞ最終回! 今までマスターとしてはヒトケタしか経験した数のない大イベントですよ! プレイヤーとして経験した回数含めてもやっぱり数えるほどだよなぁ。
 激しく気合入れて突撃してまいりました。
 今回は全 26 シナリオの、Scenario #25 最後の遭遇および、Scenario #26 全。最終シナリオは時間的には相当余裕になると思って組んであったので、#25 の最終遭遇がズレ込んでもまぁ、大丈夫だろう、と思ってましたが、結果的にはギリギリでした。
 まずは、半径 20' に拡大したアンチマジックフィールドを展開したブルーワームとの再戦。一応、「攻略に時間かけすぎるとラスボスがどんどん強くなるよー」と云ってあった(プレイヤー的にもキャラクター的にも)ので、前回撤退はしたものの、直前の部屋まで後退したところで作戦会議。ドラゴンは門番なので追撃するわけにはいかないのです。
 この作戦会議の時点で相当な時間が消費されました。ゲーム内時間の制限がなければ、出直してアレとコレを仕込んで……ですむものを、ゲーム内時間に制限があるとプレイ時間を食って、「今あるリソースでなんとかする」テをひねり出さなければならなくなるっつーことですな。このレベル(パーティーレベル 18)になると、持ってるリソースだけでもそれなりの質と量になるわけで。
 結局、みんなの予備武器を合わせてファブリケイトして大型用リーチウェポンを作成、エンラージしたバーバリアンがそれを持ってアンチマジックの外からチクチクしつつ、パーティーの持ってた矢を集めてマルチデルウィシュがインビジブルからのレンジドスニークで削るという方針に。ドラゴンは善戦し、ヒールのスタッフのチャージを大幅に削るものの、回復手段のない状態での消耗戦には耐えられず、瀕死になったところでアンチマジック解除→セレリティからブレス一発、と最後のあがきをかまして死亡。
 その後、ドラゴンの守っていた部屋で、以前にパーティーが「(擬似的な)過去への旅」をしたときに出会った異国の王女の石像を発見します。過去への旅については、わかる人には「フォルナの塔」でわかるかな? それがまぁ、石になって悠久のときを超え、現在に登場。石化解除して、数千年ぶりに生身を取り戻した彼女は、一行に「最後の遭遇」に関する重要な情報を提示するとともに、自分が 16th のドルイドであり、最終決戦に参加はしないが事前の支援はするつもりであると語ります。マルチデルウィシュ大パニック。「支援してくれるドルイドいないの?」とこれまでさんざん打診されてたけどノーと云い続けたのは、まさに、それが「先に教えておくわけにはゆかない」形で登場することが決まってたからだったのですよ。でも「いない」と云われて、事前考察から外してあったところを急に考えなければならなくなったのはまぁ、確かに申し訳なかった。
 これで #25 は終了。最終決戦の準備に入ります。
 ここまででキャラクターが得ている情報は、古代都市ダーゼン最深部の封印の扉を開くと(開く手段は古代の王女が知っている)古代帝国が作った最凶のクリーチャーが目覚める。これを討つことが最終ミッション(万色竜の女王に仕えるブルードラゴンからパーティーのウィザードが請け負った)である。そのクリーチャーとは、万色竜の女王を模して、5 色のドラゴンを魔法的に合成して人工的に作り出された 5 つの頭を持つ巨大なドラゴンである。というもの。
 で、DM としてプレイヤーに与えた情報は、これに加えて、「最終シナリオの遭遇はふたつ。いわば竜王→竜王は正体を現した、である」というもの。
 べつにミスダイレクトするつもりもなかったんですが、これらから、プレイヤー諸氏は「本命のマルチヘッドドラゴン戦の前に前座との遭遇がある」と予測していた模様。あまりにそれを規定路線として考えすぎてるので、「一応補足しときますが、「竜王→回復タイム→竜王は正体を現した!」と云ってありますが、実際には「べつべつの遭遇」です。その間に出直しクラスの大規模な休憩は入れないよー、という程度の意味ですので、あまりこの文言にとらわれすぎないようにねー」との注釈を追加してみたのですが、まぁ、大筋で「前座→マルチヘッドドラゴン」という読みになっていた模様。
 これまた大騒ぎしつつ 2 戦闘分の準備を済ませ、日数も可能な限り切り詰めて、封印の扉をオウペン。以下のようなクリーチャーと対峙。
 それは、五体の竜を混ぜ合わせて作り上げた醜悪な竜のパロディのような姿をしていた。巨大な胴体から生えた長い五本の首は、それぞれ白、黒、緑、青、赤の鱗に覆われ、それぞれの頭部もそれら各色のクロマティックドラゴンの特徴を備えている。その首の付け根ちかくには、胴体や首の大きさと不釣合いな矮小な前肢が五対十本生えており、それらは全ての色を混ぜ合わせた結果として生じた醜くくすんだ灰色の鱗に覆われている。これらの前肢は戦闘に用いることは不可能と思われる位置と角度で生えており、長さも明らかに不足しているが、わきわきと動く指は、何にも触れることができそうもないものの、それ自体は充分な器用さを備えているように見える。つまり、呪文の動作要素を満たすには充分な器用さを。その後ろ、巨大なつぶれた球体に似ていなくもない汚らしい灰色の胴体の中央部付近に、上を向いて五対十枚の大きな翼が生えている。それらは五種類の色をしており、同色の翼が対角線上になるように円形に生えているようだ。いかなる身体構造によるものか、それらはゆっくりと回転しており、めまぐるしく回転する五色の翼がもし高速で回転すれば、それにより揚力を生み出して宙に舞い上がることも可能であるように思われる。体を支えるのはこれも五種類の色の、五対十本のたくましい後肢だが、今大地を踏みしめているのは二対四本の脚のみだ。残り三対の脚は今は宙に向いているが、それぞれが巨体を支えるにふさわしい力強さを備えていることが見てとれる。その巨体の陰に、五本の太い尾が生えている。それらは、その巨体が攻撃に用いるには短すぎるように見えるが、異様な体躯のバランスを取る役割を果たそうというように、天を仰いで屹立している。
 生き物の五対の眼が、ぎろりと一行をねめつけた。
 明確な殺意を持って、その五つの口が重く響く咆哮を放った!

 以上読み上げ。ヘリコプター式の飛行システムで失笑が出たのは会心でありました。なお、脚の描写はわかりにくいでしょうが、左右それぞれがこんな具合ということです。
 ……この時点ではべつに「ざわざわ」ってワケでもなかったですが、いきなり本命の 5 首ドラゴン(プレイヤーは「タキシス」と呼んでました。えーとそれはいろいろ違うんですがっ)が出てきてプレイヤーはちょっと不審がってたのかなぁ。ウィザードのプレイヤーは後で「時間が厳しいからマスターがひと遭遇端折ったんじゃないかと思った」と云ってましたが。
 ドラゴンはまず戦闘開始前の「見せシーン」としてタイムストップをキャストして自己支援を行います。突入してくる前にやっといてもいいんだけど、これはまぁ、「9 レベル呪文あるよー」とわからせるための「見せ」ということで。
 最初にマルチデルウィシュが適当にサモンしておいたモンスターをディメンジョンなんとか(なんだっけ? PHB 2 収載の呪文だと思われ)で送り込み、アンティシペイトテレポートの有無を確認。このあたりは学習が生きてますな。もちろん 3 ラウンド遅延です。
 続いて、まずは飛び交うレシプロカルジャイル。PC 側が軒並み 25d12 喰らう勢いなのがさすが最終決戦。ウィザードは割り込みでスペルターニングを展開し、ドラゴンは(1 ラウンドにフルラウンドアクションで 5 発呪文キャストするというひどい設定。マルチヘッドルールは知らないことと、最終決戦ということでルール的な根拠はあんま考えずに設定しました)次のレシプロで返ってきたレシプロを相殺し、これによりマルチデルウィシュがレシプロの的から外れます。(ドラゴン側のアクションが足りなくなったため) これは、マルチデルウィシュにとってはかなり嬉しかった模様。首 4 本がレシプロを投射の後、最後の首はキャスターレベル 19 で前衛にチェインディスペルをぶつけますが、さすがに 23 レベルでキャストされたクレリックの支援を一気にひっぺがすというわけにはいきません。対抗して PC 側もレシプロを放ちますが、ドラゴンは 10 コ程度しかかかってなかったりしてダメージはまぁそれなり。バーサーカーの攻撃をアイアンガード(物質要素は一回分のみ持ってたと設定しました)で流します。続いてチェインディスペルが飛んできて一気に丸裸にされますが、タイムストップから再度支援はかけなおし。ここで、最後の首がタイムストップをキャストする前に他の首がいろいろキャストしましたが、これは割り込みでの詠唱妨害を消費させるためでした。が、このレベルのドラゴンに割り込みで詠唱妨害が可能とは思わなかったらしく、この仕込みはあんまし意味なしで経過。ちなみに、最初のタイムストップでは「時よ!」と叫んでおいたんですが、「そこは「ずっとオレのターン!」だろ」とツッコミが入りましたので、以降は「しばらくオレのターン」に台詞変更。
 以下、(以上もだけど)順序はけっこうあやふやですが、だいたい下記のような按配で展開。
 5 首からの一斉ブレスはまぁカッコつけで敢行。
 アイアンガードが切れて脅威になったバーバリアンをメイズ呪文で放逐。これをクレリックがミラクルで召喚。(できるというルール的根拠を確認はしてません。が、ファラングンのクレリックが「解放」の目的でミラクルを行使することに関してはかなり甘く認めることにしました)
 例によってワーリングダンスでフランキング位置に走りこんでくるマルチデルウィシュをセレリティからの 5 首攻撃でひっかけ、一応大ダメージを与える。(スタンダードで 5 つの首での近接攻撃が可能。これはたしか本物のザ・クロマティックドラゴンにもある能力だったはず)
 フランキングワーリングダンスの一発目を Elusive Target でバーバリアンに流す。
 マルチデルウィシュをメイズで放逐(これは放逐中に戦闘が終わったので、最終回特例で強制帰還させました)
 マスター視点から見て「やったぜ」的なのはまぁ以上のようなところで、苛烈な削り合いが展開します。マスター的にきつかったのは、各エネルギータイプに強力な抵抗を持っているところに、それを無視して投入されるクレリックの攻撃呪文(信仰ダメージかなんか)でした。キャスターレベルをビードかなんかで上げてる上にアッセイレジスタンスまでかかってはせっかくの SR もあっさり抜かれ、さらに妙な香のおかげで「今日の呪文は全部最大化!」ってなんじゃそりゃー。もちろんバーバリアンとマルチデルウィシュの打撃も痛かったんですが、このあたりはきちんと反撃も入れてるのでまぁ納得できるのに対し、クレリックには反撃してる余裕がなかったのでなぁ。
 短いながらも激しい死闘は、結果的にひとりの死者も出せずに PC 側の勝利に終わり、マルチデルウィシュの強制帰還と同時に古城が崩れはじめます。もうなんつーかオヤクソクつーかむしろアリガチすぎるぐらいのアレですが、最終回だからいいよね! とりあえずそこにある上級マジックアイテムひとつひっつかんでよし(時間がないので実際の決定は後ほど)とし、各 PC に飛行手段があるかどうかを確認。とりあえず起動中の飛行手段がない PC にはイベント的に用意した脱出手段を与え、崩壊する古城から脱出。ここで一行を導くのは、もうルールとか無視で古代の王女に与えておいた「ワイルドシェイプのかわりにバタフライスウォームにシェイプする能力」で登場した蝶の群れ。これまたダイナソアごっこですが、誰も知らなかった模様。ま、べつに知っててほしかったわけじゃないのでよし。
 崩れ去った古都の、わずかに崩れずに残った島状の廃墟の上などでひと息つく PC たちの眼前――崩れ落ちた瓦礫の底に、ラスボス登場。
 以下、シナリオノートから王女のセリフを転載。
「みなさん。あれは破壊の化身、純粋なる破壊の意志と力の具現、****です! ほとんどの時間を眠って過ごす****ですが、ひとたび目覚めれば、そのほとんど無尽蔵とも思える体力が尽きるまで、その進路上にあるあらゆるものを破壊し尽くす最悪の災厄です。本来その活動時間は決して長くはないのですが、本来数千年も眠り続けることなどない「あれ」が、その例のない長き眠りから目覚めた今回、どれほどの時間にわたり活動を続けるか想像もつきません。しかし、あれを打ち倒すことは可能です。永遠に滅ぼしてしまうことはかなわぬまでも、今、そして当面の間、災厄から世界を守ることは可能です。容易なことではありませんが、もっとも強力な、もっとも経験を積んだ冒険者ならば……そう、あなたがたならば!」
 なお、****は「タラスキュー」です。シナリオノートが誤ってプレイヤーの目に触れてしまうことを恐れて、シナリオノートには「タラスキュー」という単語は一切使わなかったりというひどい機密保持をしてみたわけですな。
 このラスボス、#25 突入からの経過日数に応じて強くなる設定でした。本来 CR 20 のタラスクですが、一日ごとに CR が +1 されます(といっても最短で行っても最低 CR 26 相当になる設定ですが)
 経過日数から、実際に投入されたのは CR 27 段階のもの。(ちなみに CR 35 までのデータが準備してありました。やりすぎだ。なお、シナリオノート中のデータセクションでの呼称は「The Disaster」)
 最後は深いコト考えずにハデに削りあいを楽しんでもらってキャンペーン完結といこう! と、そういう方針で。
 本気でひどい削りあいになりました。
 こっちの AC はわずか 41、メインの攻撃は +82。これはもう、事実上のノーガード対決といえましょう。リヴィヴィファイとディレイデスの数を信じたマルチデルウィシュはフルアタック圏で立ち止まることを恐れずに走り回り、DR / Epic の上から恐ろしいダメージを叩き込んできます。バーバリアンは正面から殴り合って、「そこで死ね! 死んだらリヴィヴィファイで生き返らせるから!」とクレリックに放り出されます。ウィザードは地味に酸呪文で削り、再生 40 の影響を軽減。ここまで重装甲で壁役を果たしてきたファイター/テンプラー/プレイナーチャンプに対しては、ついに、夢の「AC 100 まで。どうよ?」を達成。
 ――ヒールやらマスヒールやらも飛び交い、再生しつつも主としてバーバリアンとマルチデルウィシュに削られ、やがてタラスキューは倒れたのでした。
 で、ここで、バーバリアンの持ってたアーティファクト(直前に、このタラスキューに対抗するために作られたと判明)がテレパシーを投射。「いまだ! ウィッシュかミラクルでヤツにトドメを!」
 立ち上がったタラスキューはフルアタックでついにマルチデルウィシュを(ストールワールパクトとデスパクトをドラゴンががんばった分とあわせてようやく突破して)撃墜。割り込みのディレイデスが入り、殺すまではいきませんでしたが、一矢を報いたといったところでしょうか。
 次のラウンドに大ダメージを貰い、倒れたタラスキューにミラクルが飛び、キャンペーン終了。余韻に浸る間もなく時間切れの会場を後にすることになったのでした。
 なお、戦闘開始直後に、クレリックが「攻撃呪文はあの甲羅ではじかれるのかー。やることねーな。ミラクル一発残ってるから、なんかエミュレートして一発かますか?」とか口走り、それを聞いたバーバリアンのプレイヤーが DM にアイコンタクトを送りつつ激しく咳払いしてたのが大笑いでした。タラスクにトドメ刺すのにウィッシュかミラクルが必要ってことをプレイヤーが知ってたのね。
 ラスボスがタラスクってのは誰も予想してなかったらしく、それなりの衝撃は与えられたようで満足。ついでに、最後の削り合いも単なる削り合いとはいえ、バーバリアンをマイナス数百(デスレスフレンジーで生存)まで叩き、マルチデルウィシュを撃墜し、ファイター/テンプラー/プレイナーチャンプを戦場から追い払うところまでいけたので充分な盛り上がりは得られたと自賛しておきます。
 エンディングについては、なんかこってりと用意してあるんじゃないかという読みもあったようですが、実のところ何も考えてなかった(というか、パーティー分裂のフラグが立ちまくっており、一部プレイヤーは「ファイナルプラス」として PC 同士の対決も視野だと公言してたし、こっちで用意しようがなかったわけですわ)ので、二次会の飲み屋で、各 PC のその後を各プレイヤーに話して貰う、という形で、うちのプレイグループで最初にはじまったサードのキャンペーンは、めでたく幕引きを迎えたのでした。
2007/07/15 (Sun)
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