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   深度 、急速潜行~
▼「ファストフードが世界を食いつくす」(原題:Fast Food Nation)読了。
 ちょい古い本ですが、なかなか面白い一冊でした。これも BSE がらみの勉強をしていて興味を持ったものですが、以前読んだ「だから、アメリカの牛肉は危ない! 北米精肉産業恐怖の実態」(原題:Slaughterhouse blues(屠畜場ブルース))と同様に米国の食肉産業のヤバさが強調されててシビレます。
 ファストフード業界は食肉購入の最大手であり、それゆえ、品質のすぐれた食肉を独占することができるが、ファストフード業界の需要にこたえるために食肉産業のシステムが構築されてしまい、それ以外のシステムで生産された食肉の流通は非常に少ない。そして、そのファストフード用のシステムで作られた微妙な品質の食肉が非ファーストフード――たとえば普通の肉屋とか――に流通している。つまり、ファストフード業界によってマトモな食肉の流通システムは破壊され、その後のファストフード業界に対応し得る食肉生産システムで作られる中で品質の(比較的)すぐれた食肉はファストフード業界に流れている。ということは、現状においてはファストフード業界の肉を食うのがマシな品質の肉を食うための優れた選択である。しかしそれは長期的には食肉全体の品質を落とす行為である(実際にそうなった結果として現在がある)、ということに、どうも、なってしまうわけですよ、この本の通りであるならば。
 ウウム。
 で、さらに云うなら、これは米国内の話であって、輸出用となると……。つーか国内用も輸出用も関係なくヤバそうなわけではあって……。
 ウウウウム。
 1600 円の値段に見合う面白さだったので、オススメ。

▼そりゃまぁ風評被害といえばいえるんでしょうが、前も書いたけど、生牡蠣食うのはいつだってヒットする危険を(決して高い確率じゃないにせよ無視はできない確率として)覚悟しなきゃならないイベントなわけでなぁ。
 とくに流行してない年ですらそうなんだから、恐怖感が煽られてる時期にわざわざ選ばないってのは理解できる心情でありましょうよ。
 健康被害は一件だけ、ったって、個人的に牡蠣食ってヒットしただけだったらいちいち届け出ないもんねぇ。
 牡蠣がノロの原因であるという誤解が牡蠣需要の低下を招いたのではなく、牡蠣はもともとヒットするリスクをともなう食品だという誰もが持っていた実感に油が注がれただけだと思うのよ。「以前は牡蠣にあたる、と云われていたのは実はノロが原因だった」というのが実感であって、「ノロは実は牡蠣から感染する」じゃあないのだよ、と。
2006/12/25 (Mon)
Merry Yule ! * Top * 061227
■ Comment
前に読んだことあります、この本。
食肉処理場の描写とポテトの香料のくだりがツボにはまったな、と。
2006/12/25(Mon) 23:26 * URL * saz #-[編集]
 おおう、読んでましたか。
 食肉処理場……あの足首まで血溜りの街ってヤツですな。スゲェスゲェ。
 ぴこの香料については、わしそもそもマクダーナルの芋が嫌いなので、なんともいえんかったデス。
 香料研究者の描写はスゴかったけどねぇ。
2006/12/27(Wed) 22:53 * URL * DRR #/7QgdNBM[編集]
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