深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]150827 ~深紅の碑文~
▼上田早夕里「深紅の碑文」読了。電書で。
 満喫しました。
 さすがに重たかったけど。ずいぶん長いことかけて読んでた感じです。
 華竜の宮のときも思ったことですが、これぞ、オレの好きな SF! という感じで、大満足です。つうか、オレ的に「SF」の定義というか、何に対してそう思うかって、結局「雰囲気」だよにゃーということではあるんですが、まぁ、定義とか置いといて、実際素晴らしい長編でした。思ったよりも直接の、「華竜の宮」の続編だったので、けっこう前作を忘れてたところもあったのが自分的にはちょっと惜しかったかなぁ。もっかい前作読み直す? とかそういう気分にもなってみたり。
 やっぱこのシリーズは大好きです。つうかリリエンタールがこれと同系統だって不覚にも全然認識してなかったぜ。ざっくりとネット上でひとさまの感想を探してみて知り、どうやら登場人物で続投してるらしいという情報もあり……ってことは、その人物ってあれしかなくねぇ? という読みを立ててはみたんですが、ま、当ててどうなるってものでもないので、実際リリエンタール読むまで勝手に想像してニヤニヤしてみようと思う次第です。
 以下、ネタバレを恐れないまとまりのないあれこれをちょろっと水面下に。
 ここから水面下。
 今回、読んでて何故か連想したのが、実は「地球移動作戦」だったりします。まぁスタートラインはわかりやすく、ユイとマリエから魅波とシリンクスを思い出したってだけなんですが、そこから連想につながったのは、そうなると人工知性体もけっこう印象近くねぇ? というあたりにも波及したから、でしょうか。もちろん、どうやって「地球を救う」か、的な切迫感みたいなものもですが、それはまぁ、そこまで特異なモンでもねぇかな。
 てことで、やっぱり、ユイとマリエが最終的に(ってのはこの作品に描かれてる時間の範囲で、ね。その先はまた別として)どういうことになっとるんかは! 気になる! 描かれて欲しかった! と思ってしまうけど、敢えて描かない、というのも、正解なんかなぁ。ぐぬぅ。
 あとは、まぁ、終盤でアルビィが語る、「救世の子」についてのあれこれには、例によって強いひっかかりを覚えたり。「ある時点で完璧である」ということは、その後当然あるであろう変化に対して能く対応できるであろうことを、意味しない、というより、「できないであろうことを」意味してしまうのではないか、というのは、オレ的にはけっこう信仰に近く確信しているところでして、その後世界は安定していくであろうという背景設定を用いてすらそのへんが不安になるところ、明らかに「これから大変な変化の時代を迎えるよ」という設定下でこの主張はどうなんだろう……というのがな。ま、そのへんを踏まえられるようにという感じで「救世の子」内の一定の多様性についても語られているところではあるんですが、大詰めでその代表者として語るアルビィの言葉がこうだってのは何ともヤバげな印象を受けるところではありました。
 ……てなあたりで、さらなる続編にも期待しつつ、そして近々リリエンタールにも手を出してみよう、と心に刻む次第です。
2015/08/27 (Thu)
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