深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]150708 ~独房の探偵~
▼藤木稟「バチカン奇跡調査官~独房の探偵」読了。電書で。
 やー、面白かった!
 ……いや、まぁ、毎度面白いシリーズではあるんですが、今回はいつにも増してすっきりそう云える感じで。ま、振り返ってみると、「短編集は最後の 1 編がいいと読後感がそれだけで素晴らしくなるね!」という結論になっちまう気もしなくはないですが、ま、そんくらい「独房の探偵」は素晴らしかったです。次点で「魔女のスープ」も平均を大幅に超えてきた感触。あとふたつがまぁ、微妙といえば微妙だったわけですが、今後につながる本編中の小エピソードという意味ではいずれも重要になってくるだろうということで、ま、いいのかな、と。
 ……とか書いてて、ちょっと(このシリーズのファンとしては)問題な疑問が湧いてきてしまったりもしているわけですが。つまり「カトリックテクスチャが弱いほうの作品ほど気に入った」という……。
 「独房の探偵」とか本格的にヤバいレベルの萌えキャラ登場(フィオナだよーもちろん念のため)なうえに、カラビニエリの、まぁ凡人俗物枠の相棒キャラがまたナイスガイで、なんでこいつらこんなにイカすんだろ、とちょっと考えたら、もしかしてこいつらがクリスチャンではない、ってことはないにしても、それを前面に押し出してくるキャラではない、ってことが少なからぬウェイトを占めているんでは……とか思えてきてしまってな……。
 いや、好きな要素ではあるんだけどねー、このシリーズのカトリックテクスチャ。やっぱり自然にイカすと思えるのは、そこを強調してこない場合のほうになるのかなぁ、オレの場合は、とか思ってしまったりしたのでありました。今回も奇跡めいた一見超常現象っぽいデキゴトが俗界のロジックで説明できちゃったよー、というオチにはなる(さすがにこれはネタバレとは云わないでいいよね……?)んですが、ここにも「奇跡を認めさせたくてしょうがない現地協会の連中」的勢力が登場しないことで感触が自然になってるように思えてしまう、というような。
 でも、このシリーズならではの味わいってのはやっぱりあのカトリックテクスチャに少なからず負っている部分ではあるはずだとも思うわけでなぁ。
 悩ましいところじゃぜ……。
 とかそんな感じで。
2015/07/08 (Wed)
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