深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]130306 ~マドンナ・ヴェルデ~
▼海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」読了。
 基本的に、名前、つーか異名は、短い(語数が少ない)ほうがエラいと思ってます。The Logical Monster より The Logic または The Monster のほうがどう考えても格上ってカンジじゃね? 「不敗の魔術師」が直訳の「The Invincible Magician」とかではなく「The Magician」なのもそのへんの響きの強さに買ってるよなーと思うわけでして。その意味で、「二語」の異名「ロジカル・モンスター」をもつ白鳥よりも、「一語」の異名「行灯」をもつ田口先生のほうがエラいってのは常に明確に示されてるよねー、とかそういうことは思ったり思わなかったりしてるわけですが、ワンオヴ・シリーズ(と云っていいのかどうかはあれですが)最高傑作と信じる「ジーン・ワルツ」の「クール・ウィッチ」は、けっこうな頻度で単に「ウィッチ」と呼ばれており、そのあたりも二単語の英語異名を持つ連中とはちょいと格が違ってるんだよなぁというのがまた実感できるすんげぇカッコよさだったことであるなぁ、というのが、さすがにもうそんなにちゃんと覚えてませんが、「ジーン・ワルツ」の理恵先生の印象だったわけです。
 で、今巻。
 異名はほとんど発声されず、ほんの数度、それも常に「クール・ウィッチ」の二語形でした。そして、その、「一語」の「魔女」ではない、「形容詞がついてしまう」云ってみれば弱さ、云い換えれば「機械仕掛けではない」限界のある「人間」である理恵先生として描かれていることが、今巻においては(おそらくジーン・ワルツと別アスペクト同時進行の物語であるからこそというのもあるでしょうが)実に魅力的であったなぁ、というようなことを思ったり。
 なるほど、この理恵先生は「二語」だ。そして、今巻におけるその魅力は、だからこそのものだ、という感じで。
 ジーン・ワルツあってこその、という面はありますが、踏まえて読めば、シリーズでも上位の逸品であったと思います。
 ……ところで、ふと「なるたる」の「一文字」と「二文字」を思い出してしまったり……。うぬぬぬ。
2013/03/06 (Wed)
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