深度 、急速潜行~
[Life as a Half Drow]ひとつ、2d6 を憎め! 憎め! ひとつ、2d6 の世界を破壊せよ! 破壊せよ!!
▼というわけで、覚悟はいいか? 始めるぜ?
 どうも友人がアドレナリンラッシュ、じゃなかった、アリアンロッドだかいうブツを購入してきたらしいので、ちらほら話を聞いてみたわけですよ。
 んで、どうやら nd6 のゲームシステムだそうで。
 死ねばいいと思うよ(AA 略)
 あのですね。RO(ラグナロク・オンライン)ライクなゲームだって聞いてりゃ、そりゃ期待するでしょ。10 面よっつ転がして d10000 ロールして 1 出たらカード入手! とか! いや、TRPG でその万分率はさすがにアレなので d100 で 1 ぐらいにするべきかなぁ? とか。露店の相場変動ルールがあったりするって思うだろ!? セッション開始時に新パッチのランダムテーブル振るとか! BOT 対策テーブル振るとか! で BOT 対策が来ると戦闘が快適になるかわりに一部の商品の露店相場が高騰する、とか! 命中判定は敵 HIT と自分の FLEE からパーセンテージで計算して d% ロールで判定。でも 5% の壁はある、とか!
「ぎゃー喰らう喰らう!」
「待て、お前オートガード起動してるだろ。あれまだ持続してるハズ」
「うお、んじゃもっかい振って 28% 以下でガードか……よし防いだ!」
「ちッ。まぁオートガードの影響で次のラウンドはイニシアチブに 5 ペナで」
 とかそういう戦闘だと思うだろ! 思うだろ?
 どうも違うらしいのだよ。
 わかってねぇ……わかってねぇよ!
 ……いや、まぁ、RO に関する上のは冗談ですけど。
 だがしかし 2d6 ゲームってのはやっぱり感心せんなぁ、と思うわけですよ。
 以前書いた d%(ってかクトゥルフ)の民としての 2d6 に対する挑戦とはちと違う話。あれは判定システムとして何を軸にするかという話でありました。あれについては語りなおすほどの新しいネタはないので放置。
 今回申し上げるのはまったく別の視点からの 2d6 批判です。
 d20 ゲーは 20 面ダイスによる判定をゲームシステムの軸としています。d% ゲーなら 10 面ダイス 2 コによる d% ロールです。しかし、これらのゲームは全ての判定をこれらのダイスだけで行おうなどとは考えていません。「d% ゲーでは 10 面以外のダイスを用意する必要はありません。1~6 の乱数を発生させる場合は以下のレーティング表に従って d% ロールを行ってください。
d%  1-6 の乱数
01-16  1
17-33  2
34-50  3
51-67  4
68-84  5
85-00  6」なぁんて書かれてる d% ゲーがありますか? ありません!(よね?)
 しかし 2d6 ゲーの世界はどうでしょうか? ソードワールドに対してわたしが最も不満に思う点は、上述した「d% で 1~6 の乱数を得ようとする」のに共通した無茶な行為を要求するという点です。判定システムとしての 2d6 対抗じたいは、実はそんなに憎くはないのです。以前はマスタリングの労力という観点で 2d6 が判定基準としてタイトすぎることを批判したわけですが、実はわたしはファイティングファンタジーが大好きな 2d6 ッ子でもあるわけでして。
 かつて、ダイスの調達が必ずしも容易ではなかったような時代には、ソードワールドの「6 面の普通のサイコロさえあれば遊べる」というのにはポジティブなその文言どおりの特徴があったということは認めましょう。わたしたちが DnD をはじめたのは、「都内に DnD を扱ってる店は二軒しかない」時代だった(すぐに東急ハンズなどにも入るようになってずいぶん入手しやすくなりましたが)わけで、たしかにこれは偉大なことでした。
 しかし今やどこに住んでたって各種の多面体ダイスは手に入るのです。最悪でもネットで通販するテが残ってるのです。
 今や、「6 面の普通のサイコロさえあれば遊べる」などというのはジャロものの不当な売り文句であると申し上げざるを得ません。
 「あなたの持っている 6 面以外のダイスは全てムダになります! ファイアボールをぶっかますためにそろえた 10 コの 6 面もそのほとんどは出番を失います」と云われてるようなモンです、これは!
 カンベンしてくれ。
 わたしが nd6 システムを憎むのは、それが、それの判定基準が 2d6 に拠っているから「ではなく」、d6 以外のダイスを使う楽しみを奪うファシズムが支配するゲームだからです。
 だいたい d6 は美しさに欠けます。判定システムとしての 2d6 システムが美しいシグモイドカーブを描くというのは理解できます。しかし、モノ、ブツ、ブッタイとして見た場合の六面サイコロは実に色気を欠き美しくなく見目麗しくないこと甚だしいです。いい加減にしろと申し上げたくなります。
 我々の住む三次元世界には正多面体は 5 種類しかありません。これが多いと見るか少ないと見るかはまぁ自由ですが、我々 d% や d20 のゲームを好んで遊ぶゲーマーはこれら 5 種の正多面体という芸術品を日々持ち歩き眺めロールし判定しています。幸せなことです。
 4 面はちょっと形状が特徴的すぎて素人にはオススメできないデザインではあります。トンガったデザインというヤツですね。ふつうに振ってもあんまし転がらないので、見た目がイカサマ振りっぽく見えますし、床に転がっているのを踏んづけたりすると移動力にペナルティを喰らうハメになったりします。しかし、多数の透き通った 4 面ダイスが転がる絵ヅラは他では得難い美しさがあることも事実です。わたしは以前、クラシックでロングボウのグランドマスターを目指したことがあり、そのためにたくさんの 4 面ダイスをそろえたのですが、最近ではサードのランダムトレジャー決定表で宝石の価値を決めるのに活用しています。カラフルな四面をいくつもエイッと投げて宝石の値段を決めるのは楽しいものです。
 10 面は、わたしの愛する「クトゥルフの呼び声」を含む d% ルールでは各種判定でもっとも基本的に使用するダイスですが、これは本来正多面体ではありませんので、ブツとしての美しさには劣ります。これの美しさは、「成功率を直観的に感じ取りやすいパーセンテージ(1d10 のみなら「何割」)で常に表現可能」という点にあります。今回の論点からはズレるのでスキップ。
 12 面は個人的にはイマイチ美しくないと思うのですが、サッカーボールに似たこの外見にも魅力があることは確かです。適度に球に近く、適度にカドのある形状から転がる姿には予測可能性と不可能性の危うい均衡の上を走るような魅力があるといえましょう。
 20 面は最も球に近い正多面体であり、それゆえにダイスロール時のダイスの挙動をコントロールしやすく転がり方には正統的な美しさがあります。また、ある目が出て止まった状態は明らかに安定している(安定しない例としては、たとえば 100 面ダイスを連想してください!)にもかかわらず、もうほんの少し転がっていれば隣の目が出ていたかもしれないッ! というドキドキ感を与える程度には「見た感じが不安定」だというのも重要です。
 さて、順序を変えましたが次が本命、8 面ダイスです。
 これはもう、モノ、ブッタイとしてのダイスというものの美しさにおいて最も優れたダイスであると申し上げて過言ではないでしょう。そもそも正多面体としての 8 面体がいかに美しいかについてはわたしが主張するまでもないでしょう。エヴァンゲリオン 5 話と 6 話に登場した使徒ラミエルのデザインを見てください。これがもし四面体だったら? 六面体だったら? 十二面体や二十面体だったら? お話になりませんね。というか十二面体や二十面体だとむしろウイルス的なものを想像してしまいそうです(←これは職業病かも) しかし 8 面ダイスがデザイン的に優れている点はこのラミエルの美しさとはまた違った面にあるのです。
 4 面から 20 面までの正多面体ダイスを振って、ある目を出して止まった状態を想像してみてください。
 8 面を除く全てのダイスは、ダイスの立体としての重心が、接地面の重心を通る垂直線上に存在します。しかし、8 面ダイスのみは例外で、立体としての重心の真下に接地面の重心が存在しません。それゆえ、見た目の不安定感は正多面体ダイスの中で最強であり、しかもその(ラミエルの描写に象徴されるような)宝石的な各面のトガり具合と光の透過のしかたにより神秘的なまでの美しさが表現されるのです。(つまり、8 面ダイスはクリアダイスでなければなりません)
 もうおわかりでしょう。2d6 ゲームは 6 面以外のダイスの使用を偏執狂的に拒みます。つまり、我々はこの我が宇宙の幾何学法則の最も美しい部分を切り取って作られたが如き 8 面のクリアーダイスを使う機会を、これらのゲームの中では、完全に奪われてしまうのです!
 これを幾何学に対する犯罪と云わずになんと云いましょうか!
 DnD のサード(3 版、3.5 版ともに)はこの点では非常に優れています。クラシックではファイターとエルフなどの限られた戦闘エリートのみが「ソードのダメージダイス」としてこの 8 面ダイスを振っていたのですが、サードでは回復呪文も従来の 6 面から 8 面に変更になり、多くの武器が 8 面対応になり、モンスターの攻撃時のダメージダイスにも 8 面を使用することが飛躍的に増えました。
 素晴らしい。
 わたしはサードをはじめた直後にこのことに気づき、イエサブで 8 面ダイスを大量に補給したのですが、実際にマスターをやっていて 2d8 とかのダメージをこの赤く透き通った 8 面で振るのは至福の瞬間です。これが 2d6 では残念ながらこうはいきません。数字の問題ではありません。3d6 でもダメなのです。
 諸君! わたしは 8 面ダイスが好きだ!
 2d6 ゲーは我々から 8 面ダイスを振る機会を奪う! 故にわたしは 2d6 ゲーを認めないッッ!
 d8 に栄光あれー!!!

 なお、本日の記事は基本的にヨタですのでマジメに反論されたりしても困ります。賛同されたりされると、たぶんなおのこと困ります。
 タイトルはマビノギでゴブリンが吐くセリフをパクっただけなので深く考えないように。

 以下、ちょっと思いついたコト。
 2d6 が判定装置として優れているという理由で 2d6 システムが多く作られているのだとしたら、2d6 よりも他のダイスロールが相応しい場面では他のダイスを用いる 2d6 システムがもっと存在していていいハズだが、実際には 2d6 システムで 6 面以外のダイスを振らせるゲームはほとんどない(知る範囲では皆無) ということは、実際にはこれらのゲームの判定軸が 2d6 である理由は、6 面ダイスが極めて入手しやすくどこの御家庭にも 2 つぐらいならあるだろうと想像できるからに過ぎないと考えるほうが自然ではないか。とすれば、2d6 ゲームに対する褒め言葉として、「判定装置として優れているから」というのは適切ではないのではないか。本当にそれが理由なら、もっと多くの多種ダイスを振るゲームで判定軸が 2d6 になっていていいハズである。(たとえばクラシック DnD ではモラルチェックや反応判定で 2d6 を使う) あるいは、判定軸に 2d6 を据えた多種ダイス使用ゲーがもっとあっていいはずである。(これらは定義的には同じことを指してるが、感覚的には別のモノだといえると感じる)
 とすれば、2d10 などは有望ではないかという指摘はもっと真剣に検討されるべきなのかもしれない。しかし通常使用される多面ダイスの中で唯一「正多面体ではない」というハンデは大きいとも感じる。が 2d8 システムを作ったとしてもそんなに数字の幅として 2d6 システムに対するアドバンテージがなさそうかもしれない。ううーむ。

 深夜に追記。帰宅してゲンブツを見たら「幾何学に対する犯罪」を犯していたのはわたしのような気がしてきたぞ……>d8 のカタチ
 まぁ印象として、「底面にちゃんと乗ってない!」感が! ということで!
2005/08/04 (Thu)
050803 * Top * 癌呆/w
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