深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]120323 ~立ち位置と同調圧力~
▼小田嶋隆のファンです。
 いつごろかっつーと、コンプティークの連載の頃から? まぁ、あの連載そのものはそこまで好きじゃなかったんですが、筆者の名前に興味を持つ程度には気になるものでして、んで「IC にあらず」で一発で転んだ、とかそういう次第。
 んでまぁ、毎度、視線がシャープだよなぁ、と思ってたわけでございますよ、その後も。ま、極端だなぁと思うことも多いんですが、その極端さも狙ってるのは明らか、に見えたので。
 ところが、一年前ぐらいからです。まぁ、氏に限ったことじゃないんですが、それまでは、まぁたいていのフィールドについて、かなーりなるほどーと思えることを云ってた御仁が、原発に関してのみは「あんじゃその寝言?」としか思えんような発言(例外なく危険性を誇張する寄りの立場の)を飛ばしてるのを散見するようになりまして、あれ、もしかしてこいつバカ? それじゃ、もしかしてそれまでに云ってたことも実はヤバかったんでないの? とか思って過去の言葉を読み返したりすると……やっぱりそっちはべつに珍妙なことを云ってるわけでもなく、やっぱりなるほどーだったりして、うううう? むしろオレの認識のほうが、その件についてのみ間違ってる? とか一瞬思ったりするようなこともあったりなかったりしたんですが、こっち方面についてはそう大幅には間違いようもねぇんだよなー、少なくとも、個々の個体に関する事象としては。必修の放射化学を一度落として仕方なくとはいえ一度は必死で本気で勉強し、その後は自分がヘヴィーな RI 使いになっていろいろ勉強せざるを得なかった身としては。
 で、ほかはともかく、小田嶋隆については、その発言を追ってて、あるとき気づいたんです。あ、視線のシャープさじたいは実は失われてないな、この件についてのみは方角が 180 度ほど逆になってるだけで、と。
 so called 安全厨について氏が云ってることは、実はまったく逆の反原発厨的な連中に関する見方としてならば、とても的確でシャープであるなぁ、と。
 それでもなお、この件についてのみ逆転を生じてしまうあたり、この問題は難しい(だからといってフタして脱してしまえば済む問題では決してないんだけどねぇ)のであるなぁ、というようなことを偉そうに思ってたわけですが。
 以上はどうでもいい、オレ個人としての先に言い訳しとくぜぇの前置きで、以下が本題。
 日経ビジネスの「レッテルとしてのフクシマ」読んで、鼻水出たぜ。
 あっはっは、すげぇ。そりゃあ、小田嶋隆が「月末に福島を訪問しようと思っている」って云ったら、そりゃ「え?」と反応したくなりますわ。「大丈夫なの?」とも云いたくなりますわ。オレが行くと云うとしたら、たいした疑問は覚えない(何しに行くの? という疑問はまぁあるにせよ)ですし、知人の誰かが行くと云ってもふーん何しに? ぐらいのことしか思わないでしょうが、あんだけ原発ヤバイヤバイ系でつぶやいてた人物が云い出したら、そりゃあ、ねぇ?
 読み進めてって苦笑。
 いやいやいや、まさにそうなんだよ。「小田嶋隆は「安全厨」の同調圧力が云々みたいなことをつぶやいてたけど、それ逆だよねぇ、反原発厨の同調圧力に対抗してるだけじゃんあれ」てなことを、オレは思ってたんだよ、ずっと。
 今回の記事に書かれてるのは、まさにそのことでした。つまり、反原発厨の同調圧力がマズいだろう、ということ(も、というのがトータルでの論旨と思いますが)でした。
 うはぁ、なるほど、「集団的な圧力を形成するのはカンベンだぜ」というのは、そりゃあ、以前からの氏の主張と何ら食い違わず、一貫してるわけかぁ。ちょう納得だぜ。その主張が狂ってない以上、視線のシャープさには衰えが見えないのは当然だし、「どっちからその圧力が来てることを前提に置くか」が 180 度変わるぐらいは大した問題じゃあない、ってことかぁ。
 いや納得。両方から圧力が発生してるんなら、立ち位置によっては、「あっちからだけ来てる」と思うし、そう思う同士が被害者意識、というと違うかもですが、「現状はやられっぱなしだぞ、これはちょっと本気で殴り返しておかないと!」と危機感持ってぶつかり合ったら、そりゃアレな感じになりますわな。
 ……まぁ、「安全だ」と主張してる人なんて、オレには見えてこないんですけどね。あ、ロシア人のあれはさすがにそうかもですが、あのひとりぐらいで。「安全厨」とされそうな主張の多くは、「危険ではない」という主張、しかも大半は、「その主張される危険はすでに否定されている」という訂正をしてるだけに思われるんですが、これもまた立ち位置ゆえに見えなくなってるものなんかなぁ。
 つーわけで、いろいろ唸ってしまったのでありました。
 あ、でも、南京の件はまたちょっと違うと思うよー。あれは、「ちゃんと逐次訂正してやらなかった結果、極端な見解どうしがぶつからざるを得ない事態に至った」例だと認識しております、オレは。んがまぁ、そうした教訓を意識的に踏まえて、ってわけじゃないであろうにせよ、「その主張される危険はすでに否定されている」という訂正を逐一しているだけに見える現状においてすら、確かに、同じような方向に推移しちゃってる感はないでもないってのも思うところではあり……。
 やれやれだぜ。
 以上。
 安全厨にはカギカッコをつけて反原発厨にはつけておりませんが、前者はすでにある言葉であり、後者は今オレがひねり出した程度の言葉であるという認識からのものであります。すでにある言葉を使うなら「放射脳」あたりかと思いますが、それはちょっと呼称としてどうかと思わんでもないので回避してみたかった次第。
2012/03/23 (Fri)
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