深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]090225 ~ヒストリエ 5 巻~
▼「ヒストリエ」5 巻読了。
 このフリーダム感素晴らしいなぁ。まぁ、当時のギリシャの世界観、というより、岩明均の世界観というべきなのかもですが、なんつーかこう、「就職したよ!」「仕事やめたよ!」ぐらいの気楽さで「奴隷なったよ!」「自由になったよ!」とか云ってるようなノリ(なお、仕事があるのとないのとどっちが自由かについては定義しないでおきます)というか、主役が自由になったことについて、それを喜ぶ人も困る人(っても勝手に困ってるだけですが)もいるにせよ、誰も「間違ってる」とは思ってないし、カロンが自分で自分を買い戻して自由になっちゃうエピソードもあるし、この感覚はいいですな。てか、こんくらい流動性のある表現がされてると、マケドニアで奴隷が少ないという話になっても「で?」という感じでどうでもいいじゃんという気分になります。つーか、もはや単なる(自由に復帰するまでの)セイフティーネットとして機能してるんじゃないか的じゃないかね、この奴隷観。まぁ、そうそうフリーダムな奴隷(←って意味が通らんけどさ)ばっかじゃないのではありますが、にしても、最近読んだモノの印象なんかと比較すると、キリスト教支配下の自由下層民の閉塞感に比べるとずいぶんとやっぱりフリーダムだなぁという感じ。カロンの「思うだけなら自由だ」という発言がある時点で少なくとも魂は自由だという言明だもんな。ま、繰り返しますが、ギリシャの世界観というよりも作者の世界観なのかもしれませんけど。
 話としては、主役の、ある種現代人的なドライ感というかサッパリ感が素敵です。これは……どう解釈するべきなんかはわかりませんが。実際主役になってる人物が史実でもそういう特異な人格だったのか、実際この時代のこの地域が史実でそういうサッパリ感のある環境だったのか、それとも作者の独自表現なのか。作品としてはこの達観っぷりは魅力です。ときどき面倒くさそうに明後日の方向に目が向いてる(他キャラに背を向けた状態で)とかの表情は素敵。やっぱこいつひとり別のレイヤーで動いてるんじゃないか、とかそんな感じに。
 後半についてはまだちょっとわからん感触です。次巻以降を楽しみに。
 まぁ、いつになるやらわからんけどね!
2009/02/25 (Wed)
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