深度 、急速潜行~
[日々のいとまに]090124 ~しゃばけ~
▼「しゃばけ」読了。
 サムライが主役の時代劇はそれなりに読んでるかなぁと思いますが、町人、しかも裏稼業のない商人が主役ってのはなかなか珍しくていろいろ面白かったです。悠然と当たり前のように袖の下とかな。スゲェ。だいたい廻船問屋とか、ふつう悪役の職名ですよそれ! ってそれはオレの感性が偏りすぎ?
 おつきのふたりが無敵モードだから、あわせりゃサムライと変わらん戦闘能力じゃね? と思ったらあっさりのされたりもするあたりビビリ。無敵は無敵ながら、どっかしら非人間的というギリギリの線引きもなかなか素敵です。どっちかに偏りすぎると面白みがなくなっちまいそうだからな。
 袖の下の親分に限らず、人間軍団、ことに親友の菓子職人(未満)なんかもなかなかイイ味ですな。読んでる間の脳内イメージは何故か「ぼくらの」の「ダイチ」になってた模様。
 主役の背景についてはかなりのところまで早い段階で想像しておりました*。まぁ、あれだ。桐生祐狩のせいだ。たぶん。なお、主役はなんとなく西新宿のせんべい屋が脳内イメージになってた模様。むろん「僕」のほうで。
 「そのまま引き篭もってやりすごしたら?」をつっぱねる理由としては、「「兄貴宛ての手紙があっちの手に渡ってるから、ほっとくと兄貴がピンチだろ。つーことで引き篭もり案は却下。わたしがやります!」で一択だろ」と思ってたら、それは決断の理由ではなくて、最後の引っ張りになってたので二回びっくり。どうもこのあたりはゲーム脳だな。てか、捜査系の TRPG の思考つーか。
 妖怪団ではやはり鳴家がズルいだろ。てか、平時はともかく、懐に入れて持ち歩いちゃう場面がしょうもなくて素晴らしすぎました。ゲラゲラ。あれか。しかし、「身の丈数寸の小鬼で恐ろしい顔をしている」とか書かれると、「油すましのすまちゃん」の小さいブツしか想像できなくなりますが。おのれすまっぷ。
 あとは個人的に、果たして鈴彦姫は実体を持っているのかどうかが描写でよくわからんかったのが気になった次第。しかし、テレビドラマではなんと演じてるのはヤローですってよヤロー。ありえん。早乙女太一に恨みはないが、そりゃねぇだろ。どう見てもメインヒロインじゃん(←違)! ウワアァァァン! うーんでも本職の女形なのかぁ。うーん。時代背景を考えればメインヒロインが男でも問題ないってことなのかなぁ……うーん……。
 ふだんなら手を出してなさそうなタイトルですが、杜甫歩の人に教えていただいて読みました。最初タイトル聞いたトキは意味わかんなかったなぁ。「娑婆っ気」なら聞くけど、同じ? 同じっぽい? とかそんな感じで。

* 激しくネタバレのため水面下に。

 ここからネタバレ水面下~。
 背景というか、出生の秘密、ですな。
 んまぁ、ゲーマーというか、ホラー系捜索モノ TRPG 好きの思考かなぁっつー感じもするんですが、どうなんじゃろ。誰でも同じように読むモンなのかなぁ? とちょっと気になったので、ヤボを承知で書き出してみるしだい。
 問題の客がやってきて「臭いがする」とやらかした時点で、「ふむ、となると妙薬はおそらく主役自身か。死んだ兄に言及されてててこの脆弱さ――つくりものか、よりしろか、いずれ何らかの「かりそめの命」ってとこだろう。半ば異界に足を突っ込んでる身だから妖怪が懐く、ってな感じかなぁ。まさかシックスセンスじゃないだろうから、カロッスア・ドーン系? あるいはもっとひどい話なら桐生祐狩「夏の滴」系?」とか速攻で思った(ネタバレを見ると決めた方にはむろん先刻承知のことでしょうが、まぁまぁ悪くはない読みだけどハズレってな感じでしょうか)んですが、オレだけか? オレおかしい? おかしいかなぁ、やっぱり。
 で、まぁ、大筋で遠くない感じの話になってきて、「さて、己のかりそめの……じゃないような感じだけど、あんまし自然でもない感じの命に、どう折り合いつけるんだ?」と思ってたら、べつに迷ったりするふうもなく「オレは生きる!」と決断して、なんか感動しました。そうだよな。そこでうじうじ悩んだりするのってむしろ不健全な考え方だよなぁ……というか、現代病って感じかなぁと。
 んで、最後はきっちり頭の回転で勝負を決めて、生きる決意を新たにするあたり、うむ、重畳。つーか、ゲーム脳かどうかはともかく、どうにもこうにも不必要に暗いほうにばかり考えるオレの癖は「ホラー脳」であることは間違いなさそうじゃのう……やれやれ……。
2009/01/24 (Sat)
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