深度 、急速潜行~
[スポンサー広告]スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/-- (--)
▼「回帰祭」(小林めぐみ)読了
 すーげーえー。絶品。というか、他の版元の本でファンだった人がハヤカワで本出すたびに思うことなんですが、やっぱり誰もかれもハヤカワの仕事となると気合の入り方が(量的にというより角度的に?)違うんじゃないでしょうかね。それともハヤカワのフォントやレイアウトのインパクトなのか? わからん。ハヤカワってだけで正座して読みだしちゃうようなメンタリティは確かにあるんですが、ハヤカワも字詰めとかは昔とはずいぶん変わってきてるのも事実ですし。
 というのはまぁともかく、素晴らしかったです。あーまぁ、さすがに「ねこのめ」には及ばなかったかもとは思いますが、そういう別格を除けば最高傑作のひとつと申し上げてよろしいかと思われます。
 この甘い苦さはやはり特有だと思います。富士見の最近の作品だとあまり表に出てこなかった印象のある味わいですが、この作品ではド直球という感じ。アツもライカもイイ奴すぎて泣ける。そりゃヒマリも揺れるわな。で、そういうのをのめり込んで描写するならする書き手は名手がたくさんいると思いますが、突き放した視点がまた素敵。イナフとかもね。なんつーか作品における扱いとして可哀想すぎる。本人が責任取りようがないような生い立ちゆえの、このテのキャラって、もっと徹底的に憎まれるか、その生い立ちゆえの同情が筆先に滲むかしてればべつに珍しくもないんですが、こうニュートラルに突き放されるってのはなんとも冷え冷えと哀しいものがあります。そういう視点に由来する、甘さと苦さ。
 たぶん間違った言葉の使い方ですが、「理系脳なオレにはすげぇ馴染む」とかそんなふうな。間違ってると思うんだけどね。
 で、例によってあとがきにぶっくり返る。うなぎかよ! さ、さすがだ。そしてさらに考えさせられる。うーむ……ううううむ……。
 そのへんの相似構造に思い至らせるというか、そこに立脚しておきながら、それもまたニュートラルに突き放してる感じが冷え冷えと心地よいです。
 ちょうオススメ。「ぜってーお前が好きな話だと思うから」という系ではないですが、「こういうのってどうよ」という系で。オレは大好き。ガード不能。畜生。
 あと、このタイトルぜってーすげぇどっかで見覚えあるよ! と思って本屋で「ホントに新作?」と最後のほうのページを確認しまくっちゃった(○○年に○○社より刊行されたものに加筆・修正を行いました、みたいな記述がないかどうか)わけですが、やっぱり以前に使われてたよね! 「まさかな」だったようです。
2008/12/09 (Tue)
■ Comment
・コメントを投稿する
URL
Comment
Pass
 
■ Trackback
この記事のトラックバックURL
・この記事へのトラックバック
* Top *
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。