深度 、急速潜行~
[Life as a Half Drow]MKDZ #3: The King of South End
竜の門は一行をソラナル大陸南端のフェイゴ島へと運んだ。島の族長の息子クォムクォムは、島から出るほかの「竜の門」は知られていないと語る。一行が大陸に渡る船の手配を頼むと、王を名乗る族長ジャギュア・アシェイアは交換条件に任務を依頼してきた。
 次回、「暗黒千年王国・零」第三話「南の王」
 戦争の風が吹いた。

 そもそも船の手配なんぞ頼むかどうかもわからない状態でよくまぁ書いたモンだ、ってな今回予告でありますが。
 「暗黒千年王国・零(暗黒・零)」第三回、遊んできました。(前回はこちら
 参加者は以下の通り。イラストはプレイヤーの BOSS 先生によるものに直リン気味であり、マズい場合はご指摘ください。
 セレンシア(artemis):パラディン(太陽神アルリス(NG)を信仰)3 人間女性。16 歳。LG。
 今回参加の中では唯一、以前のキャンペーン(時代的には今回のキャンペーンより後になる「暗黒千年王国(仮)」(暗黒・仮))を経験してるプレイヤー。今回はある意味でそのあたりの経験値をがっつり活かして活躍してくれました。とはいえ、やはり純戦士には戦闘能力そのものは一歩譲りがちでもあるかなぁという感触も。スマイトの数と威力が上がってくれば化けると思われますが、うちのプレイグループではスマイトは当たらんからなぁ。フルネームはセレンシア・スティード。
 トントン(Musha):ドワーフファイター 3。ドワーフ男性。40 歳。NG。
 パンダみたいな名前の、新機軸「可愛い系男ドワーフ」 防御面を重視した壁型ファイターとして構成されてますが、高い STR と熟練等を重ねて命中率も高く、威力も決して弱くはない、戦闘の軸として活躍中。というか、パラディンと比べて【魅】を振らずに済む点が強力なのか、威力面では(今回メインの敵だったオークがちょうど一確(一撃確殺)になったこともあり)圧倒的な戦力を見せつけてくれました。今回の撃墜王。
 ジャスティ(あめじ):クレリック(通信の女神ティラス(LN)信仰)1 / モンク 2。人間男性。27 歳。LG。
 今回 PC では唯一のマルチクラスキャラクター。よくも悪くも猪突猛進型のキャラクターで、口癖が「大人の戦い方を見せてやる」なのは何かの冗談かと正直思わんでもないところが……というか、戦闘の立ち回りは大人でも、そこに至る戦術や戦略が! すげぇ! 今回は突出しすぎて倒れまくってましたが、それによって血路を開いた功績は大であると思います。ジャスティがいろいろ引きつけながら突進してくれるおかげで後続がうまく戦える、みたいな? バーバリアン的な立ち回りかなぁ? つーかイラストが素晴らしすぎです。フルネームはジャスティ・ザ・ジャスティス。ってそれ本名なのか?
 ケイル(DISK):エルフウィザード 3。エルフ男性。110 歳。CN。
 パーティーの、現在までに判明している範囲では唯一、非グッド属性を持つキャラクター。グッドすぎるパーティーメンバーに日々シラケつつ日々がんばる職人肌。ってかなんでここまでグッドなパーティーなのか。しかしその属性「混沌にして中立」とはちょっと不似合いな気もする「安定した生活を求める」キャラクターであることが今回判明。個人的にはそれは「秩序にして中立」寄りな気もするんだけどにゃー。いやまぁ、勝手な印象ですが。今回は派手目の戦闘だったので、遺憾なく真価を発揮した印象。フルネームはケイル・ズィンバース。
 アイホート(OTTO):クレリック 3。人間女性。18 歳。CG。
 専業クレリック、という肩書きがときどき信じられなくなる殴りっぷりを見せるグレートソード使い。必要になればヒーラーとしての役割は骨惜しみせずに果たしますが、いざ周囲が回復を必要としはじめる頃には自分が最前列にいるために、回復役としての位置に移動するのがひと苦労って感じなのが面白いです。まぁでも、あんだけチャレンジャーな立ち位置をキープしながらちゃんと終始立ってるあたり、クレリックの性能的な安定性とプレイヤーの立ち回りの老練さが際立ってますな。
 ヒース(BOSS):バード 3。人間男性。15 歳。CG。
 英雄たちにくっついて行動し、英雄の物語を紡ぐことが夢のバード。いろいろ融通がききにくいセレンシアのフォローなど、細かい気の回し方が光るナイスガイ。今回は会話系を全面的に請け負う一方、キルマークはゼロ(っつーかそもそも 1 点もダメージ与えてない気も?)という、バードらしい大活躍でありました。もちろん殴り人数が多いパーティーなので歌の価値は高く、戦闘での働きも上々です。フルネームはヒース・ロジャー。
 ガーティー(NPC):スワッシュバックラー/ソーサラー/ファイター。人間女性。?歳(十代後半?)。アライメント不明(Detect Evil には反応しない)
 初回に浜辺に打ち上げられているところを発見された NPC。カタコトの共通語でパーティーに同行する意思を示し、パーティーの一員として潜り込ませてみてます。初回はこの世界の言語設定をちゃんと決めてなかったので、この NPC の母語は「不明」としておきましたが、「地下共通語」を喋れることに決定。といいつつけっこうカタコトの共通語で喋っててみたり。いや、勢いでカタコト維持なのではなく、あいかわらず「共通語は」怪しいってだけですじょ? 今回はまぁ時間もなかったので普通に喋ってしまいましたが。実は立ち回り次第で AC 24 を維持できるけっこうな壁性能を持ち(次からは AC 27 まで行きますな。攻撃当てれなくなるけど)地味ながら妙な活躍をしてしまいました。フルネーム? 不明。今回いろいろ過去についても判明。主に、わかってもたいして意味ないようなことが。
 以下、プレイの様子。例によってヒースによる日報をもとに構成してみます。
Nivose 6th:メガネ君に連れられて町へ
 まずは、前回最後に出会った地元冒険者に連れられて町へ。といっても、町までは山の中を 2 日ほど歩く必要があり、竜の門からの到着翌日の夜に町へ。南ソラナル大陸南端、つのぶえ岬のある小島の北岸の、人口 200 人程度の小さな村。そこから狭い海峡を挟んだ対岸には、今回の舞台となるフェイゴ島の最大の町、アシェイアの明かりが輝いておりました。
 ……ところで時差ボケとかなかったのかなぁ?
Nivose 7th:アシェイアの町着。地図を見せてもらったけど役に立たんっ!
 翌日、町に一艘しかない連絡船でアシェイアへ。前回最後に出会った冒険者クォムクォムは実は島の王ジャギュア・アシェイア X 世の十番目の息子(とか口走りましたが、10 人目の子供で男性、という意味に読み替えておいてください)であり、まずは王様に会見することに。この地の民は人種的にはわれわれの地球におけるネイティブアメリカン系の民(PC の髪や肌の色はちゃんと説明してもらっていませんが、キャンペーン開始地点のカーゲリン島はヨーロッパっぽい人種が主要でした。ので外見的にはお互いにものめずらしい感じかと思われます)ですが、装備とかは一般的な DnD な世界のものと何ら変わりはありません。しかし、この王だけは立派なアザラシの毛皮(頭つき)をかぶった民族色豊かな出で立ち。王は、このたかだか人口 1,000 人の町を都とする民の族長が王を名乗っている理由と、その出で立ちについても言及し、自己紹介をします。かつて、かれらはこの島の北、アナンケ海峡のむこうの南ソラナル大陸本土に住んでいた民でした。しかし、大陸にオークの軍勢がどこからともなく侵攻してきて、もともと人口密度の低かった民は散り散りになり、その一部がこのフェイゴ島に逃れたのが現在の姿。王は当時の王の血を引いており、本家の安否も不明なこと、および、細々とこの最果ての地で暮らす民の誇りを鼓舞するためにも王と名乗っていること、また、その頭にかぶったアザラシの毛皮は、より北方に住んでいたころの文化における聖なる獣「ジャギュア」と呼ばれるアザラシの毛皮であり、王としてもその名を名乗っているのだと語ります。
 一行は王に対し、自分たちがどのような経緯でこの地にやってきたのかを語ります。門は破壊されているように見えますが、何かがやってこないとは限らないわけで、クォムクォムはその門に見張りをつけてあることを報告。王は、ほかにはそのような門はこの島にはない――少なくとも見つかってはいないことを告げます。
 ……といういような話をしてる間も「地図をくれー!」「ちーずー!」とうるさいプレイヤーたち! ええい、ちょっと待て! 最初は王との会見! それが済んでからクォムクォムから渡すってば!
 用意してあった地図を進呈。
 とりあえず PC のいる場所は海に囲まれた島。南北約 216 マイル、東西約 332 マイルは決して小さくはありませんが、この広さの中で最大の町が人口 1,000 人ってことは人口密度は相当に低いです。
 パーティーの目的は現時点ではまだとくに決まっていませんが、まずは故郷に戻る方法を探すのが自然だろうということで、地図を眺めてそれらしき地形を探しますが、それらしき陸地は見当たらず。いくつか知識ロールを振ってもらい、日の出日没の時刻から、より高緯度であろうことを確認。また、星座の見え方の違いから経度も相当違うっぽいことも確認。
 さてどうしようと相談開始するプレイヤー隊。この岬まで行けば渡る手段が見つかるんでは? いや、こっちの岬はどうだ? と喧々諤々。
 待て。
 いやまぁ、手順としてはもちろん、行ってみて、渡れないことを自分の目で確認してもらってもいいっちゃいんだけど、時間が! かなりロスなんですが!
 けっこう強引にクォムクォムからの情報提供をねじ込んで、北の岬にある砦は、大陸から押し寄せるオークを食い止める最前線になっていることや、この地の民が管理している船はすべて王家と軍の管理下にあって、借りるには王の許可が必要なこと、買うのはまず不可能なこと、作ろうにも船を造れるような木材はこれまた貴重なため勝手に伐採すれば罪になることなどを語ってみることに。
 聞いた上でも、「まず行ってみようぜ」と意気軒昂なジャスティ。そのままの勢いで単独で王に会見し、「我々は北の岬に行き大陸へ渡ることにした」とかそんなことを一方的に宣告。王唖然。というのは王はそれがほぼ不可能であることを知ってますので。まぁ、人数分のフライが用意できるとか、資材なしで船を造れる方法があるとかならそれでオッケーなんですが、何の見込みもないまま行ってみるよりは、その前に王に相談してくれれば交換条件の依頼を出す予定なんだけどなー。しかしジャスティは平然と真意看破に失敗し、意気揚々と引き上げていったのでした。
 ぬぬぬ。
 いや、間違ってはいません。まず自分の目で確かめる(それでダメなら人を頼ろうってことになるかもしれないしならないかもしれない)というのは、姿勢として決して間違ってはいないんですが、この場合、単なる時間のロスになってしまうことを知ってるマスターは大弱り。いや、独力でできるんならいいんですぜ、実際。できそうもないんでなぁ……。金で買える設定ならできるっちゃできるんですが、買えないっつー設定なんでな今回……。船はすべて国の管理下とはいっても「必要とあらば皆殺しにしますが何か?」って覚悟があるならそれもそれで許可ですが、それができるアライメントじゃないわけですし。
DM「……で、すぐ出発?」
ケイル「いや、まだ【判】ダメージが回復しきってないので数日くれ」
DM「りょかい。では、クォムクォムが宿の手配をしてくれる。支払う金額よりもワンランク上の部屋に泊まれると思っといて」
ヒース「そうだ、ようやく戦利品が売り払えるな。計算はすんでるので、みんなにこれだけずつ収入が。前回手に入れた小型望遠鏡は額も大きいしまだ売らないでおくけど」
 額は 450 Gp ぐらいだったかな?
トントン「おお、まとまった収入が!」
ケイル「ってか少なっ!」
 経験値は 3,000 点ぐらい入っており、推奨財宝量なら 2,700 Gp ぐらいが出てるはずのところですが、実際にはその 1/6 では確かに少なく感じるよねー。
 わたしもそう思いますが、まぁ、Gp Limit もしょぼいのでどうせたいした買い物もできんだろうし、たいして問題ねんじゃね? とかそんな気分で。
アイホート「ハンパチャージワンドとかありそう?」
DM「それについてはちょっと考えてある。んだけど、今日はもう遅いので店が閉まりつつある感じ?」
ヒース「んじゃまずは一泊で」
 そうしてアシェイアの夜は更けてゆくのでありました。
Nivose 8th:おかいものー。女の子たちが毛革でオシャレー。トントンにはラブロマンスがっ!?
 で、買い物を開始。
 まずはキュア・ライト・ウーンズのワンドのみハンパチャージ品があるということを提示。ただ、これは「どうせフルチャージで買って使い切るモノだし、いんじゃね?」と、あっさりと不要の判断が。んー。まぁ、そんなもんかね。
 さらに、レッサーヴィゴーのワンドとスクロールが存在することが判明。こちらはフルチャージ限定ですが、今後は覚えることも可能になりましたので、戦闘外の回復手段についてはかなり安心になったと思われます。
 ここで、グアナコ(この土地の重要な家畜)やアルパカ(この土地では希少な家畜)の毛皮や毛織物の一般装備品(帽子やら外套やら長靴やら)の価格表を投入。
トントン「すげぇー。これどっから持ってきたんですか?」
DM「いや全部自作だが」
トントン「まじっすか!? つーかさっきの地図とかも思ったんですが」
DM「自作だが?」
トントン「……どうやって作るの?」
DM「いや、ふつうに PC で」
トントン「……」
ヒース「トントンよ、パソコンってのはな、エロ画像作るためだけにあるんじゃないんだぞ」
DM「ちょwwwwwエロ画像「見る」とか「集める」とかならともかく「作る」ってなんだよwwwww」
 んまぁ、DM ってのが作り好きな種族であることをさっぴいても、わたしは作りすぎだとは思いますけどね!
 この「ルール的には何のメリットもない」服飾価格表に物凄い勢いで飛びついたのがセレンシア。さすが、このキャンペーンの前作を知ってるだけのことはありますなっ。ついでに飛びついてるのが NPC のガーティーでして、これまた前作のノリの踏襲。なお、前作でも当然ルール的な優位性はなんもありませんでした。土地の特産品はやたらと登場するキャンペーンだけどねー。今後もボコスカ出る予定ですので、よろしければご利用ください。
 これ見てヒースが漏らしたひとことが「女の子たちが毛革でオシャレー」でありました。わはは。ま、結果的に女キャラですが。しかし、男の吟遊詩人は女の戦士以上にそっち方面に散財するぐらいでもいいような気もしますが? なお、あとで判明したことですが、トントンなども毛皮のマントは購入してた模様。ルール的な意味はない、とはいっても、防寒服の代用ぐらいにはなる予定なので、ま、完全に無意味でもない、ってところではあります。
 そして夜はトントンが突如モテモテ化。ただしドワーフっ娘に。人口的にドワーフが非常に少なく、この町には男ドワーフがいないので、女ドワーフたちは若い男ドワーフのトントンが気になってしょうがないのです! ってまぁ、ドワーフのプレイヤーって女ドワーフにモテモテになるとどんな気分になってどんなリアクションするんだろう? という興味がふと湧いたので出来心気味に投げ込んでみたイベントでしたが、妙な反響になって楽しかったです。
トントン「え、これどうすれば?」
ヒース「そこはホラ、殖やさないと」
トントン「じゃ殖やした」
DM「ちょwwwww殖やしたってwwwww」
 まぁ、ドワーフの恋愛観とか、いきなり表現しろと云われても困るわな。トカゲの結婚観みたいなモノで。石の種族あたり熟読すれば感じ取れそうかなぁ?
Nivose 9th:ケイルが 3 の倍数でバカになる。オモロー!
 ……すまん、これ、なんでこんな日報タイトルになってるんだかド忘れました。いや、ゲーム内じゃなくてプレイヤーがかましたネタだった気がしますが。
 滞在は続き、ついに岬までの食糧計算が開始されてしまったので、これは見てても事態は変わらなそうだなぁ、と見切りをつけて、王からの呼び出しをかけることに。
 王は、船はすべて国の管理下なので、岬から渡るのはまぁムリと思ってもらったほうがよろしかろう、ということを再度正式に申し渡します。そのうえで、ちょっと困ったことがあり、国の兵力を割く余裕がないので、頼まれてくれないか、頼まれてくれれば大陸への渡航手段は融通しよう、ってなことを提案します。対応するのは今回はバードのヒース。真意看破を振ってもらい、「ようやくまともに話のできる奴が来たか」と王が安心していることが判明。ジャスティの一人で思い込んで突進しがちなキャラクター性はそれ自体はステキなのですが、対外的にパーティーの行動を宣言するときはやっぱマネージャー通しといてくださいって感じです。フー。
 依頼の内容は以下の通り。少し前から、北西の村(今回の行き先は北の岬だが、もうひとつの岬である北西の岬への途上)との連絡が途絶えており、様子を確認してきてほしい、とのこと。これは受けることになりました。
ケイル「ぇー。面倒だなぁ。ここで安全に暮らせるならそれでいいんじゃなの? ぼくはスペルキャスティングサービスとかで食べてけそうだし」
ガーティー「でもたぶん、時間が経てば状況は悪化しますよ」
 ひっそりと不吉な発言などもあったりしつつ、とりあえずは行ってみることに。
 計算したところ食料の重量がシャレにならなくなることが判明したので、王にかけあって馬を借りることに。ハヴァサックやホールディングバッグがない状態はこれが厳しいですな。
Nivose 10th:舟で海を渡してもらうため、連絡の取れない村の様子を見に。
 かくして出発と相成りました。
Nivose 11th~14th:馬べんり~。
 途中、低確率でオークのスカウトパーティーとの接触が予定されておりましたが、ダイス目に恵まれて遭遇はなし。
Nivose 15th:バコックの村についた。
 まずは途中の村に到着。ちょちょいと補給などしたぐらいで再出発。
Nivose 16th~19th:アルパカかわえ~。
 いや、アルパカ会ってないし。
Nivose 20th:生存者と遭遇! まずは滅された村を開放だ! 村がケイルのネバネバだらけに。ケイル出しすぎwww
 さて、問題の村に近づきますと、村のほうからオークの一隊がやってくるのに直面。今回最初の戦闘が発生します。編成はモンスターマニュアルまんまのオークが 4 体と、バーバリアン 1 レベルオーク、バーバリアン 1 / スカウト 1 のオークが 1 体。まぁおおむね問題なく撃破したと記憶していますが、このときどうやらプレイヤーの間にはある種の緊張感が走ったとのこと。
ケイル「スカウトが来たか……マスター本気だな!」
 いや、スカウトバーバリアンってかなり鉄砲玉としては本気な感じではありますけど。チャージ一発当てて大ダメージ入れてあとは死ぬだけ! な感じで。
 戦闘が終了すると、近くに潜んでいた村の生き残りが接触してきます。
DM「んではランダムで……ふむ、アイホートだな。突然、何かの光がキミの目を射る。うおっ、まぶしっ! ってな感じで」
アイホート「……?」
DM「周囲を見回すと、草むらに潜んだ誰かがキミのほうに鏡で光を送っているようだ」
アイホート「……行ってみよう」
DM「ひとりで?」
アイホート「ひとりで」
一同:唖然
DM「……え、えーと、行ってみると、そこにはひとりのレンジャーらしき若者がいて、自分は村の生き残りだと告げる」
アイホート「フム……じゃ、ひとまず戻って……えーと、女って誰だっけ?」
DM「……?」
ヒース「セレンシアとガーティーじゃん?」
アイホート「じゃセレンシアでいいか。セレンシアを引っ張る。「連れション」」
一同:唖然
DM「つーかwwwww何がしたいんだあんたはwwwww」
 なんてなしょうもないひとコマを挟みつつ、一行は村の生き残りと合流。
 生き残りは、村人の一部がオークによって西に連れ去られたこと、また村にオークが住み着いていることなどを語ります。できれば西に連れ去られた民を救出する部隊を出して欲しい、とも。
 まぁ、パラディンがいるグッドパーティーだからやってる弱気依頼と云ってしまえばそれまでではあります。現にケイルあたりは「村の状況を確認するって任務は果たしたんだし、もう帰ろうぜー」と主張。ローフルな主張だなぁ(違)
 実は、ここで村を解放するかどうかにはミッション的な価値はあまり置いておりませんでした(今回の肝は「生存者を生還させる」だったので、すでに生存者のいない村に価値を置かなかったのです。というか、急ぐ必要はないということで)が、やはり「西に向かうにせよ後顧の憂いは断ちたい」との意見が優勢となり、ここは村のオークを掃討する作戦と相成りました。
 適当にタイルを並べ、障害物になる家屋を配置して、村の最外周の家屋の屋上に見張りのオークを提示して戦闘開始。
 この村に駐留しているオークは、モンスターマニュアルにある編成、すなわち、手を入れていないオークが 20 体、3 レベルの副リーダーが 2 体、5 レベルのリーダーが 1 体でした。まぁ、3 レベルのパーティーにはきつい遭遇です。が、やり方次第ではなんとでもなるともいえます。3 レベルとはいえ、NPC を入れれば 7 人いるわけですので。というか、実はクォムクォムがお目付け役としてついてきているので 8 人なんですが、クォムクォムは戦闘に参加しないので 7 人。
 フタ開けてみれば、これがとんでもない泥試合に。
 まずは見張りが一行に気づいて警報。一行は村に駆け寄り、そのまま戦闘開始。
 最初は、近隣の家屋にいたオーク 10 体が順に出てくる展開。ここはまぁ、おおむね危なげなく突破したと記憶しています。ただ、このとき村に浸透してゆく経路の問題で、家屋の左右に前衛が分散しているような陣形に。
 そこに、残りの部隊が集結して登場しました。
ヒース「敵本隊か……戦力の分散はまずい。集結して各個撃破だ!」
ケイル「では、えーと、このぐらいの範囲に……」
DM「……? お? グリッターダスト?」
ケイル「いや、ウェブ」
DM「ウェブっすかwwwww面倒くせぇwwwww」
トントン「おお、ケイルが初めてウィザードらしい仕事を! 落ちるの遅くするだけじゃなかったんだ!」
 密集して登場したオーク本隊は、前列がウェブ(ケイルのネバネバ)に絡め捕られて進軍不能の状態に。
 仕方がないので、オークリーダーが動ける少数を引き連れて左翼へ展開、サブリーダー 2 体も少数を引き連れて右翼に展開。オーク側は分断され、各個撃破の可能な状態に。
 しかし、ここで、PC 側右翼にいたアイホートとトントンが敵左翼へ向かい、残りのメンバーが左翼に展開したまま敵右翼を迎え撃つ態勢。
ヒース「ちょwwwwwこれじゃ二正面じゃないかwwwww」
ジャスティ「アスターテ状態?」
アイホート「問題はどっちが帝国軍でどっちが同盟軍なのかだ」
 PC 左翼にはケイルが前列に棒立ち。これは狙わないわけにはいかないので、バーバリアン 3 レベルのサブリーダー隊が全力で肉薄。
ケイル「来たな。ではカラースプレーを発射!」
DM「うおっ! まぶしっ!」
ケイル「HD は?」
DM「5 未満」
ケイル「んじゃ朦朧と盲目だ!」
DM「ギョエー」
 いやー、怖いですなカラースプレー。セーブ通したらウィザードが大ピンチというハイリスクハイリターン具合も実に心臓に悪い呪文です。
 これにより左翼は維持されたかに見えましたが、ウェブで捕獲された部隊も少しずつ筋力判定に成功して脱出し、じわじわと浸透してきます。
ケイル「右翼の敵リーダーも止めよう。ウェブもう一発」
トントン「ってオレ入ってない?」
ケイル「入ってる。大丈夫、-2 でも当たるだろ。しばらくその状態で平オーク処理っちゃって」
 このときトントンはエンラージ状態。これにより平オーク一確が確立されていましたが、そのぶん AC は下がっており、さらにウェブでも AC が下がっているところにオークリーダーに殴られて大ダメージを貰う事態に。
ケイル「まずいな。トントンのエンラージを解除」
 ここはちょっとケイルの手順が整合を欠いた場面だったかも。続いてウェブも解除され、トントンは辛うじて持ちこたえ、ザコオークを期待通り一掃します。
トントン「まったく! 俺までケイルのネバネバに巻き込まれたよ!」
ケイル「解除したしいいじゃん!」
トントン「解除しても臭いが取れないんだよォ!」
 どんなウェブだ。
 オークリーダーはアイホートの果敢な攻撃で食い止め、トントンが左翼との合流を目指す間、交代しつつ自キュアを繰り返して引っ張る作戦に。
 その間に左翼も厳しいことになっておりました。カラースプレーで AC が下がってるとはいえ、ダイス目も悪くガーティーがなかなかサブリーダーに当てられず。追いついたセレンシアがスマイトを決めますが、まだレベルも低く威力はそれなり。
ヒース「ていうかスマイト当たったのか!」
セレンシア「盲目と朦朧、どっちかがなかったらはずれてたけどね!」
 相変わらずスマイトのアタックロールが厳しいジンクスは健在。
 ザコオークが次々と襲ってきて、奮闘むなしく最前列にいたジャスティは昏倒。まぁ、事前に(自前の)レッサーヴィゴーで安定を確保しているあたりは大人の戦いぶりと呼ぶに相応しかったかと思われます。
 そうこうするうちにカラースプレーの持続は切れ、それと前後するタイミングでサブリーダーの片方は撃破。もう一体は落とした武器をケイルが拾って持ち去ることで戦力削減。サブリーダーはたまたますぐ近くにいた部下の武器を奪って戦闘継続。
 アイホートは敵リーダーを引っ張りながら戦場の隅を目指しますが、敵リーダーもそこまで間抜けではないので、ある程度まで追ったところで進路を変更して左翼の背面に回り込む機動に。最後尾にいたケイルはインヴィジビリティで姿を消して逃れ、ヒースはエクスペディシャス・リトリートの効果で大きく回りこんで戦線から離脱。
 オークリーダーを迎え撃つのはガーティー。すなわち NPC。
 あははー。敵ボスを食い止めるのが NPC って。
 その後、お互いが挟撃位置を取るべく細かい移動を繰り返した結果、一時、戦線にひどい景色が現出。
 味方 NPC―敵―PC―敵―PC。これが一直線。
アイホート「なんたるブザマな陣形だ」
 いやまったく。
 PC 側は、ここにきて妙にダイス目が冴えはじめたガーティーが地味に敵リーダーを削り、PC も敵サブリーダーを中心に削っていきます。もちろん敵の反撃も重く、敵サブリーダーも倒れますが、ついにガーティー、セレンシア、ジャスティが HP マイナスで昏倒しているという事態に。トントンも少し距離があり、HP 的にかなりギリギリ。
ヒース「前衛全滅かよ!」
アイホート「いかん、キュアしても起き上がるときの AoO で死ぬ。ここは賭けだな。わたしが距離とって挑発。来いやワリャ!」
 いや、立ち回りとしてはアリですが、それ専業クレリックのやることかですか!? という感じも。
 ここはちょっと判断に迷いました。すぐ近くに倒れているジャスティは、一度倒したのに回復呪文を貰って立ち上がり、再度攻撃してきたわけで、トドメを刺しておきたい気持ちはあるはず。というかむしろそうるすのが自然なような……。
 結局、オークリーダーはアイホートに向かいました。さっきの挑発と今回で合わせ技一本という裁定。ここで 1 ラウンドを稼ぎ、戦場に到着したトントンが一撃入れてリーダー昏倒。ようやく戦闘終了。
 プレイヤー陣から拍手が沸き起こりました。
 いやぁ。
 まさかここまでどろどろになるとは思いませんでしたともよ!
 布陣に問題がありすぎたよなぁ。
 まぁ、障害物は不規則に配置されているので、なかなか即座に戦線の再構築場所を判断することも難しかったわけですが、それにしてもなかなかにブザマな陣形になってたんじゃないでしょうか。
 敵ユニットも、クラス持ちに関してはまぁ容赦ない組み方はしておりまして、5 レベルリーダーは STR +5、レイジで +7、BAB +5、武器熟練 +1、高品質 +1 の +14 で殴り、ダメージは STR +10(両手持ち)、武器開眼 +2 が乗った 2d4+12。ファルシオンで一発もクリティカルが出ていないのはむしろ奇跡という感じのバカ火力です。この火力を相手に残り Hp 10 で踏み止まるガーティーの立ち回りもかなりムチャで、NPC ならではという感じではありました。
 また、「今回のキャンペーンはポーションは豊富に出してくよー」と云い、実際にけっこう出してるにもかかわらず使われることが少なく、あれ? これ空振り? とか思ってたりもしたわけですが、この戦闘では(クレリック隊が全力で突出してたこともあり)ポーションがバカスカ消費されてた模様。よしよし(違)
 その後は、奮闘に対する緊急ボーナスとして村人からブラックポーション(100 Gp のキュアモデレトウーンズポーション。キャンペーンオリジナル)を 2 本だったかな、進呈するという調整を入れて作戦会議を続行。これまた喧々諤々の末、尋問したオークリーダーからの情報も入れて、西にあるというオークの砦も偵察しておく方針に。なお、オークリーダーに対して拷問を行うのか、尋問をするとしてどのような問い方をするのか、といったあたりでひとモメありました。まぁこれらは、とくにパラディンのいるパーティーでは一度はやっとくべきところだと思われるところです。結論としては、質問に答えれば戦争捕虜としての正当な扱いをする、というあたりに落ち着かせておきました。実際に自分たちの村を襲ったロフリンに対する復讐戦、というのと、まぁ外から来て助力してるだけの今回とでは、基準に差アリ、というところでしょうか。悩ましいところですが、どっちかというと、あっさり殺した前回のほうがイレギュラーということでよろしい?
 オークがあまりにべらべらしゃべることにプレイヤー諸氏は違和感を感じてたようですが、ここは時間の都合もありましたし、喋る内容にもいろいろ虚実ハッタリ織り交ぜていたということでご了解いただければと思います。オーク情報の要点は、北の岬を攻める本隊とは別に、側背を突くべく別途上陸した部隊が北西の岬に拠点を構築している。兵力は約 100 人(ここはハッタリ)、オーガ先生も複数名着任しており、捕虜はオーガ先生の食糧、といったところ。
 この夜、ヒースはガーティーの身の上について少々聞き出しておりました。「成り行きで一緒に行動してるけど、そういえば、今回大活躍で一躍存在感の増したガーティーってどんなヤツなのよ? とあらためて気になった」とかそんなところだった様子。
 聞けたのは、彼女はもといたどこか(どこであるかについては説明のしようがない。地名については未定とさせてもらった。固有名詞は未定だけど喋りはした、という理解でよろしくです)がカーゲリンと同様に冥界の軍勢に襲撃されて、逃げ出すべく「竜の門」のような転送によって移動したが、移動先が海の中だった、追っ手も同じ転送で移動してきたが皆溺れ死んだ。追ってはオークでもロフリンでもなかったが、何者であったかは説明できない。もといた土地が現在無事なのか滅ぼされたのかは不明、といったところ。こうして書き出すと(不明や未定をさっぴいても)いくつか疑問が出てくるところかと思いますが、たぶんそれについて今後深入りしても、困ったような顔をするだけかと思われます。
Nivose 21th~25th:グアナコかわえ~。
 村から西へはもう道はなく、地形は山がちで、馬での移動は困難になります。ということで、いったん馬は村人に預かってもらい、かわりに荷運び用にグアナコ(山岳でも活動できるっつー設定で)を借りて移動開始。
 山岳でも遭遇判定は考えていましたが、かなり時間が厳しくなっていたのでここは割愛し、一気に砦に到着するという処理に。
Nivose 26th:石の丘を発見。オークのとりでか?
 ということで、一行は、まばらな草が生えた土色の荒地の中に、そこだけ円形に盛り上がった、灰色の砂利が積みあがった丘に到着しました。
 丘のてっぺんにはなにやら単純な形の構造物があり、それがオークの砦かもしれない、とのこと。
 まずは一晩休んで呪文を取り直すこととなりました。
Nivose 27th:インビジして偵察してみたけど結局突入! まぁそんなもんだwww
 で、翌日、砦の偵察にかかります。
 あくまで任務は村の状況の確認。その上で、連れ去られた村人も保護できればそれに越したことはないけれど、砦の攻略がきわめて困難なら、位置とおおざっぱな戦力の確認で引き上げるもよし、というあたりのラインはおそらくコンセンサスになっていたと思われます。が、ここからが作戦会議で紛糾。
 まず、ケイルが主張したのが、「偵察にインヴィジビリティを使うのは是。ただし、偵察をそれでやるなら、襲撃をかけるとしてもそれは翌日以降、呪文を取り直してからにしてもらいたい」というセン。
 ジャスティが主張したのが「捕らわれた村人の命は日々危険にさらされている。可及的速やかに攻略を試みるべき」
 アイホートが主張したのが「どうせいくら作戦会議をしたって結局は突撃になるんだから突撃しようぜ」
 ……いや、アイホートの主張のミもフタもなさはなかなかのモノですな。実のところ、わたしもそう思わんでもないのだが、個人的にはプレイヤーだったら「手持ちの呪文など駆使して偵察を行ったうえで、翌日突撃」あたりが落としどころかなぁ、という読みになったかなと思います。で、ガーティーの一票はそのあたりに投げてみることに。
 まぁまずは偵察ということで、ヒースにインヴィジビリティかけて偵察を行うことに。
 砦は、30 フィート四方の正方形の建物で、高さは 10 フィート。その 10 フィートの建物の上に、矢を射掛けるための凸凹をもうけた遮蔽の壁が少し立っている。で、正方形の中心部の 10 フィート四方は見張りの楼になっていて、そこの高さは 35 フィート。昼間はその楼のてっぺんに見張りがひとりいるのみで、ほかに人の気配はない。建物には四方に扉があり、その扉は幅 5 フィート、高さ 4 フィート。その上、高さ 7 フィートぐらいの位置に横に長いスリットがある。建物の中からは、時折ずしんずしんと重そうな足音が聞こえる。
 ってなところを確認し、ヒースは本陣に帰還。
 さてどうしたものか、ということでいくつかの作戦が考えられます。まず現状について考察。建物は石造りということで火計は困難。上部の遮蔽壁にフックつきロープをひっかけて侵入する可能性については、フックつきロープが手持ちにないので不可能。扉はかたく施錠されていた場合どうしようもない。インヴィジビリティは全員分はない。続いて手段について考察。見張りに気づかれなければとりあえず砦に取り付くところまでは行けるはず。視認距離外からエクスペディシャスリトリート込みの移動アクションひとつでスリープの射程に入れるのでまずスリープで眠らせれば行けるのでは?
 ……実は、楼からの見張りの他に、スリットの内側からオーガが四方に目を光らせている(てかむしろこちらが本命。オークは昼間は視力に難があり、夜間も 60 フィートまでしか見えない(夜目はない)ため、夜目持ちのオーガのほうが索敵ではアテになる)ことを DM は承知しているのですが、スリットについてはとくに絞った捜索をしたわけでもない(し身長も足りていなかった)ので、このあたりで作戦は確定。
ジャスティ「よし、じゃあそれで突撃しよう」
DM「翌日だよな?」
ジャスティ「いや、今日」
DM「は?」
ジャスティ「今日でいいよな、みんな!」
ケイル「あーもうなんでもいいよ」
 ちょ。
 それは想定外ですよ!
 しかし、ケイルがやる気なさげに追随したことで方針は決定したようで、即座に作戦は決行されました。
 まず、イニシアチブを振ってもらい、ヒースの番からスタート。一気に丘を駆け上がり、見張り楼にスリープをキャスト。PC もそれぞれに移動。そこへ、スリットから放たれる巨大な矢。
セレンシア「バリスタ!?」
DM「いえーす! ってまぁ、+1 ぐらいじゃなかなか当たるモンじゃねぇな」
 まぁ要塞攻略ですし! トールハンマーを名乗るには力不足ですが、ちょっとは気合入れないとねぇ。
 その後、ところどころに「急斜面」のある丘(疾走は不可能)を、あとはもうひたすら駆け上がる一行。砦側も、中層階の遮蔽の裏側に次々をクロスボウ兵を繰り出して防衛体制を整えます。バリスタは中型クリーチャーが使用する場合 2 ラウンドが装填に必要ですが、大型クリーチャーのオーガが使ってるので毎ラウンド発射(DMG には大型クリーチャーがバリスタを使用する場合の記述はありません。これは適当といえば適当な裁定です) また、PC に見えていないところで、出戦をするためのソルジャー部隊が扉の内側にちゃくちゃくと集結しつつありました。
DM「よし、バリスタこの目なら当たるだろ」
セレンシア「喰らった」
DM「やっぱ一発ぐらいは当てとかんとね、せっかく出したんだし」
 ダメージは 3d8。大ダメージながら、さすがに前衛が転がるほどではなく、ついに先頭のジャスティが扉に取り付きました。
ジャスティ「移動アクションで取り付いて、移動アクションで開ける」
DM「開かない」
ジャスティ「なに!」
ケイル「やっぱ鍵か」
DM「ふむ。じゃ捜索ロール振ってみて? オーケーその目ならわかったとしよう。それは施錠された扉じゃなくて、扉のダミーだ」
ジャスティ「んがー!」
セレンシア「その間に右側面の扉に回りこむ」
DM「開かない。その捜索だとダミーか施錠かもわからんな」
セレンシア「んがー!」
 なんてコトをやってる間にも、中層階にはつぎつぎと射手が集結し、命中率は低いながらも当たると痛いヘヴィクロスボウで攻撃を開始します。
ジャスティ「こっちはどうだ!」
DM「それも開かない――捜索成功で、ダミーとわかる」
アイホート「全部ダミーなんじゃね?」
ジャスティ「あとひとつ、とりあえず全部試そう」
ケイル「ところで今日はレヴィテートないからね?」
DM「ふむ、みんな取り付いたか、では、砦の中からドスーン、ドスーン、と重い音がする」
ヒース「……なんだそれ?」
ジャスティ「俺のターン、裏側に取り付いた。扉を開けようとする」
DM「開いた。で、中から殴られた!」
ジャスティ「へ?」
ヒース「レディしてたのか!」
 中にいたオークはチェインシャツとヘヴィーシールドで身を固めた、防御型のオーク。片手武器なので威力は低めとはいえ、STR +4 ありますから、当たればそれなりの威力です。
ジャスティ「いてぇ」
DM「で、こっちの番。中層階から身を乗り出して下へ射撃。ジャスティに命中」
ジャスティ「ギャー」
セレンシア「では上の階にタリスマンからレッサー・オーブ・オヴ・コールドを発射」
DM「いてぇ。それは死んだ。つーかタリスマン初使用?」
 タリスマンは使用者のレベルに応じていくつかの呪文を投射することができるオリジナルアイテムです。使用回数は午前零時に回復。
ジャスティ「で、次俺の番か……」
ヒース「いや、敵レディしてたんでしょ? ってことは、その直前にその敵の手番があるよ」
ジャスティ「……コイヤ!」
DM「命中」
ジャスティ「倒れた! つーかありえねぇ! 1 ラウンドに 3 回喰らって気絶ってナニゴトだよ!」
 一番乗りジャスティ轟沈。
 いやぁ。こういう時、臆病でちょうどいいのよね。
 その後は、狭い入口を挟んでアイホートやトントンがオークと渡り合い、上の階はセレンシアがタリスマンで撃つという展開に。中層階の予定配置はまだ出揃っていなかったので、しばし一進一退かと思われたところに、ケイルの決定的な一手が出ました。
ケイル「オブスキュアリングミスト。今日は風がちょっと弱めなんだよね? 4 ラウンド持つはずだ」
DM「それで「今日突撃」に賛同したのか! はかったな! ケイル!」
 この土地は、風が強く、ランダムに決める風量は七割ぐらいの確率で、1 ラウンドで霧を吹き払う強さになるのです。が、この日のランダム決定した風量はそれより一段階弱い風速でした。
DM「そいつは不利だ。4 ラウンドで払われることはオークにはわからんので撤退を開始。建物の中を視認して? オーケー、建物の中、四隅には下に 10 フィートの縦穴があって、テラス部から引っ込んだオークたちはその縦穴へと梯子で降りて逃げていく」
トントン「眼前のオークを撃破しつつ前進」
DM「そこは霧から出てるな。目の前に縦の柱があって、そこに、手がかり足がかりにする棒が生えている。そこを、オークが降りてくる」
トントン「じゃそいつら殺そう」
 建物の外では、とにかく砦内部に押し込むことに躍起になっている PC を尻目に、ガーティーがジャスティをちょっと引きずって入口から離し、ポーションを飲ませて回復。今回はちょっと NPC 活躍しすぎかなぁ?
 結果、オークはすべて逃げるか殺されるかし、砦での戦闘はいったん終結となりました。
 PC はバリスタを全部ぶっ壊し、入口の扉も閉められないようにして、いったん撤退し、こちらも態勢を立て直すこととなりました。
Nivose 28th:再突入!! 人質交換の取引をもちかけられた。また難しいことを…。
 そして翌日。
 再突入した砦はもぬけのからでした。縦穴から降りると、下はちょっとした広間に。いそいそとタイルを配置しはじめる DM に、続きは次回にしたほうがいいんじゃね? との示唆が。時間は激しく押してきてましたが、まぁ、もうひと押しとわかっている DM としては、ここは片付けてしまいたいところ。
DM「ここに通路があって、その奥に、ミカン箱が並べられていて、その向こうでミカン箱を遮蔽にしてしゃがんだオークがクロスボウを構えている。その奥では、覆いつきランタンを持っていたオークが、そのランタンから松明に火を移した。」
 ミカン箱って何? とかそういう問答がちょっとあって、突入開始。
 まずは通路の入口の横の壁に張り付いて遮蔽を取りながら接近。セレンシアが突進を敢行します。このとき、ミカン箱の中身が火薬か何かで、それに火をつけてこちらに押し込まれる前に、奥に蹴り込んでやれ、との意図だったとのこと。
 もちろん、ミカン箱を置いてその向こうでクロスボウを構えている、その手前には落とし穴があるのですけど!
 Ref 20 は通らず、セレンシア落下。落下距離は 20 フィートで、このレベルでは無視できないダメージになるところですが、そこは素早くヒースから放たれたフェザーフォールでノーダメージ。
 落ちた場所、足元には油が溜まっていました。
DM「そしてオークが松明を投げ込む!」
セレンシア「ギャー!」
 ノンマジカルな火はたいした威力はありませんが、脱出の見込みがない状態では脅威です。ロープを下ろしてほしいところでしょうが、ここでの他 PC の宣言がまた無慈悲。
トントン「クロスボウで対岸を撃ちます」
アイホート「こちらの部屋に敵が潜んでいないか確認」
セレンシア「ちょwwwww」
ヒース「腕力ある連中が全然協力しねぇ!wwwww」
 結局、ガーティーとヒースが協力してロープを引っ張ることに。
 戦闘のほうは、ケイルが対岸一帯にウェブを張ったことでほぼ決着。オークはいちかバチかでウェブを焼き切っての脱出を試みますが、平のオークではウェブを燃やすときの 2d4 ダメージに耐えきれず、結局ほとんどが死亡となりました。(ケイルのキルマークになりました)
 部屋を探索し、オーガの食糧として食い散らかされた死体なども目撃した一行は、奥へと進みます。
 地下構造物はやがて自然の洞窟を加工しただけのものにと変わり、通路はゆるやかに下へと傾斜しつつ数マイルほど続きました。
DM「で、ある曲がり角まできたところで声がかかる。共通語で「そこで止まれ! 顔を出しやがったら撃つぞ! お前らと、人質と、両方だ!」」
ヒース「お!? では止まろう」
DM「よーし、交渉だ。……って、共通語はやりづれぇな。地下共通語が喋れるヤツぁいるか!?」
ヒース「答えよう。いるぞ!」
DM「よし、では要求を云う。いいか、こちらを見るなよ! 見たら決裂だ。条件を云う。そこで引き返し、もとの部屋にある食用死体を残していくなら、今生きている捕虜は返す。今生きている捕虜は 6 人だ。ここにある死んでいる 8 人(砦到着後に日数をかけてれば食われてる?)についてはオーガ先生の食糧としてこちらが貰い受ける。いい気分はしないだろうが、オーガが人間を食うのは自然なことだ。自然の摂理に則った使い道であって、戦争の結果としては許容できるはずだ。もし戦うのであれば捕虜はこの場で殺す。しかる後に、こちらはここは撤退する」
ヒース「うわー、難しいこと云うなぁ。こっちはパラディンがいるんだぞ……人質の人数について確証が欲しいな。人質に喋らせてくれ!」
DM「いいだろう。で、人質らしき人間が叫ぶ。こちらは六人が生存、四人が子供や老人などで、ふたりが比較的若くて力のあるものだが、このふたりは拘束されている」
ヒース「うーん、そうか……どうするよ?」
 敵側にはオークのリーダー(村で捕獲したオークリーダーからの情報では、「オークホーン」というオークの上位種(オリジナル。元ネタはドラゴンスレイヤー英雄伝説ですが、前キャンペーン「暗黒千年王国(仮)」にも登場してます)がいることが知らされています)もおり、オーガも 2 体はいることが(食糧になった人間の死体が置いてあった部屋の様子から)予想されています。正直、現状のパーティーには重たい敵です。
ヒース「俺たちがここを引き返したとして、お前たちはどうする? どうやって撤退するんだ?」
DM「この奥に脱出路がある!」
 ここからは、ヒースの独擅場でした。
 お互いの条件をすりあわせ、合意に至りそうなところまで持ち込み、
ヒース「では断る!」
DM「……あ!?」
ヒース「と云って、「これは命令だ!」と前置きして、同じ条件を出します」
DM「……なるほど、悪との交渉とか取引じゃなく、悪に譲歩を強いた、という形を作るわけね。セレンシアとジャスティには地下共通語がわからないし。で、ヒースもセレンシアにウソを云わずにすむ、と。てか、ちょっとテクニカルすぎる気もするけど時間もないそれでいいっしょ。オークホーンは一瞬沈黙してから豪快に笑い出す「わはははは。いいだろう。なかなか面白いことを云うヤツがいるじゃないか。名を聞いておこうか! 俺の名はテリフィック! オークホーンの尉、テリフィックだ!」」
ヒース「おお? じゃあ答えるか。「こちらはセレンシアの団……正義を大いに広めるセレンシアの団だ!」」(注。セレンシアの名前を使ったのはホントですが、SOS はウソです。今作った)
DM「よかろう、覚えたぞ。では行け捕虜ども。こちらはおさらばだ!」
 かくして、時間ギリギリで敵現場指揮官との対決は(戦闘を伴わずに)終結となりました。
 人質を回収した時点で、追撃するかどうかが少し議論になりましたが、奥の様子もわからないということでとりあえず人質を安全な場所に連れて戻った上で奥の様子を探る方針に。
 このとき DM 的にちょっと面白かったやりとりが。
ケイル「つまり、人質の安全と、悪への追撃と、どっちを優先するかってことだよ」
ジャスティ「悪を討つほうだ!」
ガーティー「……」
ジャスティ「……な、なにか?」
ガーティー「あなたなら「両方!」って答えると思ってたんですけど」
ジャスティ「……しまったぁー! 確かにそうだ! 俺はまだ正義の覚悟が足りなかったかッ!」
 出直して確認すると、洞窟の奥は地下の船着場になっており、海に続いていた模様。どうやらそこからオークは上陸してきていたようでした。
 到着時点で生きていた捕虜は全員生存で回収し、一行はアシェイアへと凱旋することになりました。
Pluviose 14th:王様からごほうびをもらった!
 以下は、時間切れも迫っておりましたので、駆け足となりました。
 王からは、「功績」に応じて以下のような褒美が与えられました。
Marks 19 トントン:ジャギュアの毛皮のマント(22 Gp)、アルパカの毛織のマフラー(31 Gp)
Marks 8 ジャスティ:グアナコの毛皮のマント(18 Gp)
Marks 5 ケイル:ジャギュアの毛皮の帽子(11 Gp)
Marks 3 セレンシア:グアナコの毛皮のブーツ(9 Gp)
Marks 3 アイホート:グアナコの毛皮のブーツ(9 Gp)
 うん、いつもの DnD 的価値観からすると雀の涙ですが、王国の財政も厳しいのです! まぁ特産品でひとつ、ご満足いただければということで。
 さらに、解放し、捕虜も(生存者は)無事連れ帰れた村の生き残りからは、村に代々伝わる秘宝、タリスマン「ジュピター」が進呈されました。これを誰がどんな形で持つかは未定。
 一行はかくして北へと旅立つことに。
 次回はいよいよ大陸の旅です。
 ……いやぁ、なんつーかストーリー主導系のシナリオは無闇にレポが長くなって大変だよなぁ、とかぼやきつつ今回はこんなところで……。
2008/10/26 (Sun)
081024 * Top * 081027
■ Comment
>まぁ、ドワーフの恋愛観とか、いきなり表現しろと云われても困るわな。
>トカゲの結婚観みたいなモノで。

 トカゲとは失敬な!
 まぁそこはあれだ、「惚れたぞ女。ワシの子を産め」 ってあたりがドワーフ流じゃないかと(笑)。
 で、いざ結婚すると奥さんのでっかい尻に敷かれるのがまた愛すべきドワーフ流だと信じてます(笑)。
 しかしトントンは毎度スゴイ台詞が飛び出て、おもわずその才能に嫉妬してしまいますわ。

>あっさり殺した前回のほうがイレギュラーということでよろしい?

 拷問すること自体が「悪」とは共通認識になってなかったしね。
 捕虜の取り扱いに関しては、これから洗練化させてゆくってことで。
 ま、今回みたいなやり方がいい落としどころじゃないでしょうか。

 第一話がああいうエピソードだったからか、今回の彼らはただの冒険者って感じがしなくって、そこが妙にツボですわ。
 なんかドラマチックな気がしてね。
 みんないいキャラが出てきたしね~。
 スキだわこのパーティ。
 まわりのプレイヤーがあまり物語に感心なさそうなのをいいことに、ヒースでそのへん美味しいところをさばきまくるゼィ(笑)。
 キルマークやダメージなぞ、それにくらべたらどうでもよかろうなのだ~ッ!
2008/11/02(Sun) 00:19 * URL * BOSS #5KIk6gRo[編集]
 なぬーっ! トカゲをあなどるなーっ!
 つーかわしは実は昔っからリザードマン萌えなのでw
 いやでも、「いざ結婚すると奥さんのでっかい尻に敷かれる」ってまさにそんなカンジじゃなw

 拷問については、まぁ、「それ自体が悪の定義にひっかかる」ってのはともかく、その描写にわざわざ時間を費やすのはどうかなぁ、と思うところでもあり、今後ともあまり深入りせずにゆきたい所存です。今回ぐらいのはいい落としどころだったよねってことで同感でござんす。

 ヒースはおいしいトコ持ってってるよねぇ。キルマークやダメージは、それを狙ってるキャラなら意識してきたいところですが、そうでなければどうでもいいよな実際w てか、どっちかつーと仲間のキルマークやダメージに貢献するのが仕事ですわな。
2008/11/03(Mon) 21:22 * URL * DRR #/7QgdNBM[編集]
こんにちは、小次郎です

これは面白い話ですね
ドワーフという単語は
お気に入りのゲームでみたことあるので
親近感が持てました
何の話かもう少し読んで知りたくなりました
また来ます
2009/06/22(Mon) 15:49 * URL * 小次郎(視力回復訓練中) #-[編集]
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