深度 、急速潜行~
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▼ひかわ玲子「帝国の双美姫」一巻購入。
 読み始め。
 泣く。
 ……い、今バカだと思っただろ! うん、正直、オレ自身そう思わんでもないのだがな。
 でもさ、しびれるじゃないですか。なんつーかもうあらゆる描写あらゆる場面に、あれやこれやが思い出されて感無量。ああ、ジリオラが例の夢石をぶった切った例の帝国を、こいつらが切り取り、築き上げたのだなぁ、と思うとしみじみとくるものが。ってか、冒頭、雲霞のごとき敵軍勢を見下ろす双美姫なんてどっからどう見てもあのふたりじゃねぇか。いやもちろん別人なんですけど、「おい、ずいぶん久しぶりだが、元気そうだな」とかそんな気分。燃える。
 んでまぁ、そっこー読みきりましたとも。
 ……まぁ、「美貌の皇女・アムディーラとサファリナは剣と魔法を駆使し、ハラーマ大陸の平安を得るため、大軍を率いて戦いに臨む」とか大嘘っつーか、まぁ、それはそれでやってるはずではあるんだけど全然描写されてないじゃん、とか、そもそも「双美姫」とか「美貌の皇女」とかいう言葉から、もとのシリーズ知らん人が想像するであろうものとは全然違うよナー(でもむしろ長年追ってる読者から見りゃ、「いつものノリじゃん」ってぐらい自然なんですけどね!)とか、いろいろありえるような気もしなくもないですけど。
 そしてヤンググルクに笑ってみたり。いやー。これがあれになるのか。いやはや。なんつーかガンダルフ幼少期とかそういう言葉が浮かんでくる不思議な可笑しさ。素敵。
 全般の印象としては、状況が正伝の時代に比較して相当に過酷で、そのぶんなのか、みんなマトモだなー、という感じはありました。ルークもコンプレックス満載とかいいながら死ぬほどまともだし、皇子さまもまともだし、問題の双美姫もあのふたりに比べると信じがたいほどまとも。といっても、このふたりはまだまだ出番が少ないのでまだなんとも云い難いところではありますが。とくにサファリナの描写は「エフェラとりすまし形態」みたいな、薄氷一枚の仮面の内側はどんな恐ろしいことになってるやら感もひしひし来るわけで、さて、どうなるか。我らが「意地っぱりで怒りン坊で落ち込み虫で性格の悪い」エフェラを超えるってことはないと思うんだが……というか、超えられても困りますけど! この時代にはユーリックいねぇからな。ルークはまだ力不足だし。
 で、世界の過酷さそのものも相当に熱いです。しびれる。そりゃ大帝(ああ、さすがに大帝登場は度肝でした。あれもあれでありえん。つーか、ルークのほうがあれより長生きってすげぇ)も気合入っちまうわけだぜ。帝国の体制堅持があれだけ重視されるのもわかりますとも。後年、帝国といちばんハデに戦ってるエックブルト家が帝国の鼎ってのもしみじみきますし、ジリオラ皇女の例のものすげぇ(帝国後継者としての指揮性能と傭兵としての実戦経験の融合によってはじめて成り立つわけですよ)見せ場「エックブルトと戦い慣れてる奴は、こういう形になったらまず用心するんだけどね」の舞台となるあの平原で、人類を代表して先住民たる魔を駆逐しようと必死ってのもこたえる。なんつーか、「人と人が殺し合えるという平和さ」とかそういう気分になってきたり、「先住民を殲滅して入植」みたいなアレが見え隠れしてしまったり(ま、これは見えてしまうほうの感性がおかしいのですが)で素晴らしい。絶体絶命を「あっさりと」あのテで食い止めるミリエルの描写もスゲェ。あれ、しみじみ書かれるのではなく、「んーまぁどう考えても妥当だよな」とみんなが心底考えてて、描写もかなりあっさりめで終わるおかげで、威力倍増って感じですよ。
 いや、次のキャンペーン、昔やった話の続編(といっても千年ぐらい経過した後で、つながりはないんだけど)にしようか、それより以前の話にしようか迷ってたけど、「II じゃなくて ZERO でキマリ!」とかそういう気分にかなり揺れました、これで。
 ってか、正伝も正伝でけっこうシビアだったりもしたりしなかったりするわけですが、その後がなんせ「あの」シリーンとセリセラ(どっちも激ラヴだぜ)だったりしたおかげで、落差がすさまじすぎです。アリエラはまともっつーか、あれはあれでオレのような混沌属性から見ればかなりの仰天生物でしたけど。(って思い出してみれば、アリエラの性格はかなりこの双美姫時代の皇家の直系なのかなぁ)
 いやホント、あのとき、予備校の授業サボって(だったか単に空き時間だったのか忘れましたが)神保町の三省堂をほけほけさまよってて、たまたま平積みでハデに売ってたこのシリーズを見て、何をトチ狂ったかたまたま「グラフトン」じゃなく「ムアール宮廷の陰謀」を(ホワイトハート版では第一巻になってましたが、大陸書房版ではグラフトンが一巻で陰謀は三巻だったのです)手に取って、「外はおもしろい?」にエフェラと一緒にノックアウトされてなかったら! これに出会うこともなかったのかなぁと思うと!
 んまぁ、本格的にびびって倒れたのはザーン編ラストの「あ……あんたって子はぁぁぁぁぁっ!」だった気もしなくもない気も……ひー。
 この正伝のシリーズも九月から幻冬舎から復刊だそうで、復刊っつーかかなりの加筆つーことで、ホワイトハート版はスルーした(最終巻該当部のみ購入)けど、今度は買わねばな。
 民におかれましても是非。
 ……ところで今度はやっぱり「陰謀」からなのか? それとも「グラフトン」からなのか?
 最後に、ちょっとだけ気になった点。どうも校正が甘い気がするところが何箇所か。編集者、仕事しれー。
2008/09/03 (Wed)
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