深度 、急速潜行~
▼「空の境界」第三部「痛覚残留」
 んーまぁ嫌な話ではあるわけですが、ここまで真っ直ぐ容赦なく作っちまえばいっそ清々しいかもなーってな感じも。まぁ、疲れる話でありました。
 これ、薄めちゃったら最後の「何の感情も浮かばない」あたりとかが通らなくなっちゃうしねぇ。
 しかしなんですな。幹也のあの格好はなんとかならんのか。七月ですよ七月。暑くないのかお前! 見てるこっちが暑いよ! んーまぁ夏じゅうスーツの上着着て歩いてるオレが云うのもナンですが、外じゃ暑いんだよ、オレでさえ! 屋内で場所によって凍えるから上着常備なんだってば! まぁ外でも「着てられる」程度には平気だけど、幹也選手、汗すらかいてないようなのは恐れ入るぜ。たとえば前回では寒そう感はきっちり描写してたのに、暑そう感がないよなぁこの作品。まぁ全般に画面の印象が冷たいのでそのせいもありましょうが。あとあれか。時代設定が十年前だから、今ほど温暖化が進行してなかった? んなわけねぇー。
 ってか容赦なく黒いですな、幹也(の服)
 これもひとのコト云えないですが、しかし黒で長袖なところまではともかく、あんな襟の高いシャツを真夏に着てる根性には感服ですね。で、人探しは達人、と。
 ほほう。
 真夏でも冬みたいな黒服を着込んだ人捜し屋ですか。そろそろ西新宿あたりでせんべい屋とか開業してみてはいかがでしょう。式のほうも例の病魔殺しの技を磨いて新宿で開業。つーかふじのんはかなり夕夜な気がしてくるな、こうして見ると。
 小説の段階ではそういう対比で見ることはなかった(ってか、せんべい屋は式のほうだと思ってた*)んですが、真夏にあんだけ黒い格好ってのを絵で見てしまうとなんかもうどうしても連想がその方面へ。やれやれ。
 ええと、全般としては、あいかわらずのクォリティで、ハデな動きも地味な動きも丁寧で素晴らしい仕上がりでありました。決戦は salva nos 系じゃない曲ではじまって、まず第一段階のスゲェ盛り上がり方に。で、一時戦闘を中断して作戦会議と残弾確認** をやって、そこで例の、「式の主題」で綴る「今回の salva nos」だぜ。しびれる。すいません、作品も好きですがやっぱり音楽が軸です。音楽梶浦じゃなかったら買ってねぇもんなこれ。
 そして、ハデに動き回る式に対峙するふじのんは「見てるだけ」で、その「見てるだけ」の描写がこれまた上々で。あとは式は何もしてないのに勝手に死にかけていく描写が恐ろしい、という、なんかもういろいろとありえん戦いで素晴らしいものでありました。
 幹也の作中屈指の名セリフ「君、少し黙れ」もちゃんとイイ按配に。
 で、あとは、やっぱ鮮花だよなぁ。幹也に対する感情やら態度やらがどうこうというのはかなり些事(ってもそれが下敷きにあればこそではあるんだけど)で、式との会話が楽しいです。式もやたら楽しそうで素晴らしい。って前も書いたな。実際観て、期待通りで満足、とかそういう感じでひとつ。

* 小説読んだトキの印象。
 いつか式が云い出すと期待してるぜ!
「《私》に会ってしまったな」
「魔眼がおまえを視られぬのではない。《オレ》が力不足なのだ。《私》に殺せなかった相手は、ひとりしかいない。けっして、おまえではないぞ!」


** 実際には会議したわけでも残弾確認したわけでもないんですが、いったん戦闘開始して、でいったん干戈を交えることを中断してモノカゲで対策立てて、さて次のラウンドから勝負、見てろ次はこっちの手番だ! とかそういう演出ということで。こんなんとかですな。
2008/07/28 (Mon)
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