深度 、急速潜行~
▼第二回。第一回はこちら
 今回は、前回投入しそこねた「新機軸」を投入。結論からいいますと、期待以上にうまく機能してくれた感じであり、なかなか楽しいセッションとなりました。PC 同士もだんだんお互いのことがわかってきた感触であり、前回の時点では正直このキャンペーンどうなることかとか思ったものでしたが、この調子ならやってけそうな感じです。
 参加者が他のキャンペーンには足りなかったときのための補欠的な位置づけと思ってやってるキャンペーンですが、今回も全員集合(全員集合用のキャンペーンの DM が、「連続はきちぃ」とのことで)となりました。
 PC は以下。
 “グッドラック”グラッド(あめじ):ソーサラー/ウォーロック。前回はソーサラーシングルでスリングを投げてましたが、今回は本命怪光線を取得して本領発揮。
 ドライ・ブラウ(DISK):ラプトランのモンク/サイキックウォリアー。サイキは今回は防御能力を主に使ってた模様。ということで、前回から順当に進化した印象。というか、鎧も盾も装備せずに当たり前のようにパーティーの壁役をつとめるあたりがさすが。
 ネイベリー・ポートマン(BOSS):ドルイド。召喚型を目指しつつも、現時点ではサモンの持続も短いために、相棒がメインで暴れてる感触。今回は「生存」スキルが大活躍。
 ババ(OTTO):名前未定のバーバリアン。と思いきや、どうも今回終盤は「ババ」が正式名称になりつつあったような? 相変わらず「AC 上げたくない」病が問題ながら、立ち回りが見えてきた手ごたえもあり、内密にプレステの打診もあったりで、今後が楽しみになってきました。
 ローネット(artemis):クレリック。「他のキャンペーンのメンバーが揃わなかった場合」を発生させる可能性が一番高い(欠席リスクが高く、欠席時他のキャンペーンが成立しない)ため、このキャンペーンでは「いなくなっても大丈夫」という意識を強く持ってるようで、そのため動きに遠慮が見られるのが心苦しいところ。動きは手堅いので安心は安心ですが。
 さて、今回は前回のラストに読み上げた内容をおさらいするあたりから。
 一行は、ダンジョン内の巨大な開放空間に到達しました。東西(便宜上の方角ですが)200 フィート、南北 600 フィート、基部から天井までの高さが 200 フィートの空間で、天井は 24 時間周期で明るくなったり暗くなったりを繰り返しており(明るいときで月明かりぐらい)基部は菌類の森になっているという場所。東西の壁には扉や窓がいくつもあり、そうした開口部同士を、いくつかの橋がつないでいる、という構造で、現在の PC たちの足元からも、対岸の扉へと橋が続いており、また、基部へと続く階段もあります。
 ここで、NPC が登場。PC たちよりも先にこの謎のダンジョンに放り込まれた冒険者で、対岸の構造物の一角にねぐらを整備したところだといい、アンゴルと名乗ります。このダンジョンについてのおおざっぱな情報を提供したところで、現れたジャイアントビーと戦闘になり(戦闘じたいは端折りました)この戦闘で蜂に刺されて菌類の森に落下して退場。ひどい吟遊詩人マスターっぷりを発揮してみたり。
 PC たちはさしあたり、このアンゴルが整備したねぐらを拠点として活動することになりました。
 DM としては、ちょちょいと食料や物資の収集(木材のかわりになる菌類も採集可能なので)をして、レベルアップ処理をして、さっさと次のエリアの探索へ……と予想していたのですが、ここで再訓練(PHB 2)を複数の PC が希望。再訓練は「金銭コストはかからないけど日数はかけてね」という裁定にしていたので、レベルアップ前に四週間を過ごす必要が発生。っておい!!
 ひたすらランダムエンカウンターと食料採集の判定ダイスを振り続ける日々が到来しました。

 Day 5: 眼が覚めたら、変な盾が出せるようになってたw グラッドは光線出すしw ありえんw(ドライの日報より)
 ……うん、ひたすらランダムで巨大ダンジョン内を探索、ということ自体は予定通りですが、こんな形は予定外でした。まぁ、四週間分の食料がこの広さでまかなえるのかというと疑問な気もしてきますが、そこは深入りしない方向性で。

 Day 6~31: 食料とか、環境をととのえる日々
 さて、ランダムエンカウンターについては過去に幾度も挑戦し、そのたびに飽きて「途中から省略」とかになってるわけですが、今回も新たにランダムエンカウンターを考えるにあたり、いくつかの工夫を加えました。第一は、「何かが出現する判定はダイスで行うが、実際に出現するものはランダムダイスではなく、遭遇レベルごとにピックアップしたリストの中から、その区域の設定に合致したものを DM がアドリブで選出」というもの。いくら「このダンジョンはゴブリンがいっぱい出るから、ゴブリンの出現頻度を上げよう」ってな表を作ればオッケー、とはいっても、実際にゴブリンが繰り返し出てきてもプレイヤーもマスターも飽きるので。
 ということで、リストの中から、菌類の森では高頻度で登場することにしておいた、蟲類を中心に続々投入。で、投入はするものの、「べつに敵対する必要ないよなぁ」ってなものも配置してみたり。
 イニシアティブ→こっちの手番が先だったら無視して通過とかしてみようかなぁ?→実際にはグラッドが先制攻撃(森の中なので地形的にチャージは不可、となると、飛び道具を使うグラッドがだいたい最初に手を出す)→攻撃されたら反撃するわな、という感じで最初の遭遇はひたすら戦闘になりました。
 何日か戦闘を繰り返したところで、ネイベリーがぽつりと「もしかして全部戦う必要ねぇんじゃね?」
 おねーさん、するどい!
 以降はまぁだいたい「1/3 は無害な遭遇ってことで」とか適当に裁定し、処理することとなりました。
 なお、この期間、最初の二週間はグラッドとドライとネイベリーが食料収集を担当し、ローネットとババはひたすら拠点で再訓練を行い、後半の二週間はグラッドとドライとローネットが食料収集に出てネイベリーとババが再訓練という日程に。つまり、常時歩き回って戦闘などもこなしていたグラッドとドライはほかよりも多くの経験値を得、「必要のない戦闘も多々こなした」前半に参加したネイベリーがそれに次ぎ、「必要な分だけ戦闘もこなした」ローネットが多少の経験値を得、まったく出歩かなかったババは前回終了時のまま、という微妙な差がついてみたり。食料などの心配なく安住できる拠点がない設定だと、再訓練のベネフィットと所要時間のトレードオフという要素も成立するのだなぁとちょっと興味深い出来事でした。まぁ、出歩くのが「徘徊」だと思うとナンダカナァとか反射的に思ってしまいますが、「食料採集」だと必要なことですし。

 Day 32: ゴキがキター!
 つーことで、食糧確保に奔走する日々の最終日にゴキ出してみたり。レベルも上がって、ゴキ 1 匹ならまぁ余裕? と思ったんですが、それなりに苦戦してた模様。うーむ、人数が少なかったこともあるとはいえ、やっぱゴキは強いですな。
 かくして、再訓練とレベルアップが終了したところで、ようやく今回の本題、「新機軸のダンジョンフィールド」に突入。
 これは、「ふだんはワイルダネストラベルでやっているように、ダンジョン内のある程度の広い範囲を、フィールドでいうときのヘックスのような区画(今回用意した用語では「コンポーネント」)に区切り、その中の細かい地形などは、ワイルダネスで遭遇が発生したときに都度設定するのと同様に、都度設定して処理する」という思想です。同時に、「ワイルダネスで山岳部などでは、実際に踏破する道順を決めるために行ったり来たりの試行錯誤などもしているはずだが、それをいちいちマップ書いて処理しない。同様に、ダンジョンでも、分かれ道や行き止まりの処理を具体的には処理せず、複雑な場所では所要時間を増加することで充当する」という省力化も投げ込んでみました。死ぬほどアバウトですが、全部のマップ書いても、書くほうは楽しいけど、実際の処理は時間ばっかかかってメリケンになるだけなんでなぁ。
 で、さらに工夫をひとつ。ダイスでやると、これまた、高頻度で出現する地形が本当に連続して出現しても飽きる、という実体験があるわけなので、カード(プレイングカードひと組 52 枚)を引いてもらうシステムを考えてみたり。これなら、引かれたカードと同じカードは、山を再シャッフルしない限りは引かれないので、偏りもある程度軽減できます。
 もちろん、カードによるランダムダンジョンも過去に試したことがありますが、これはこれで結局、けっこう早い時点でマンネリ化するものなのが現実です。てゆか、実際に専用のカードでそれを実現しているルールもたぶん世の中には珍しくないと予想されるわけであり、100 円ショップで買える普通のカードを用いるのでは、それらには明らかに負けるでしょう。そこで、さらにこれにひとひねり入れて、「引くカードはいくつか選択可能(これは、迷宮内で分かれ道のどちらかを選ぶような選択を抽象的に表現する、と考えます。今回は、山札から二枚をオープンして、どちらか片方を選んでもらい、もう一方を捨て札に破棄、としました)で、かつ、引いたカードを一定枚数手許にストックしておいて、一定の組み合わせで「使用する」ことで別途イベントを発生させることが可能」という要素を考えてみました。これの組み合わせをポーカーの役にすることで、実際にカードを管理しているプレイヤー以外も口出ししやすくなるだろう、ってぇ寸法です。
 こうしてカードを引きつつ、「探索判定」を行い、判定結果を積み重ねてゆき、一定の数値に達したらその区画(今回は 200 フィート x 200 フィート x 高さ 100 フィート)を踏破完了、というシステムを構築してみました。探索判定は、全員の「捜索」の達成値としたので、低 INT パーティーはかなり苦労していたようですが、まぁ、他の技能は当てはまらないよねぇ?
 この判定一回、カードドロウ一枚につき経過する時間をどのくらいにするかは悩んだのですが、今回は、一時間、ということに。サードになってからのダンジョン探索時間の短さは相当なものなので、実際には 10 分とかでもいい気もするのですが、「一日あたりの処理回数があまりに多いと、計算が面倒だろう」と思いまして一時間ということで。一日あたり 8 イベント、ぐらいでまぁちょうどいいんじゃないかなぁ? と。48 イベントとなると「今の何時間目だっけ?」ってな混乱がありそうなんでなぁ。
 カードを引いた時点で発生するイベントについては、52 枚のカードに一対一対応で設定しました。といっても、同一スートである程度の共通性、同一数字である程度の共通性は与えましたが。何もない場所というのはさすがに用意せず、モンスターとの遭遇や、罠といった脅威、あるいは、単なる巨大な段差や水没などの踏破困難地形、あるいは、危険や困難は何もないが、物資がある(DMG のランダムダンジョン要素の物品を配置)といったものが出現し、それらを首尾よく処理できれば、その一時間分の探索カウントを得ることができるが、諦めて引き返したなどの場合は、その一時間で探索量を増やすことができない、というものです。
 まぁ、これについてはひたすらアドリブを繰り返したようなものであり、時系列で記録を記すのはちょっと困難なので、基本的にはスキップで。円盤選手のレポにある「ダークマントル『だが断る!』事件」や「ヴァルグイユ事件」が印象的でした。
 以下、日報より。
 Day 33: ダメだこいつら、早くなんとかしないと! 会話がアホすぎる!
 ……まぁ、ひどい会話だったような気もします。たぶん、毎日茸鍋の日々で脳がトリップ気味だったのでしょう!
 Day 34: 休息日!
 回復呪文使い切って撤収すると、翌日一日も回復に充てないと全快で再出撃できないってのはよくあることで。
 Day 35: また落し穴だ! こわい! トラウマががが。
 ババが落下。(1d6+4) x 10ft の落差ですが、高さ決定で小さめの目を出したことで、まぁ、大してリスクなく突破。
 Day 36: またまた落し穴だ。…人間って不便だな。
 ここではネイベリーが落下。今度は 90 フィートという結果を出し、これは死んだかな……な空気が流れてみたり。つーかひどいマスタリングだ(わたしですけど!) ダイス目で生残し、DM、プレイヤーともども胸を撫で下ろした場面でありました。
 その他では、ダイアラット 2 匹出現→一匹瞬殺→もう一匹がびびって部屋の隅に逃げる→容赦なく追撃して殺害、なども。マジ容赦ねぇー。また、ランダム部屋要素表で定義した物品の組み合わせから、それっぽい部屋の印象を描写する、なんてなアドリブも楽しんだりしまして、「動物の死体と鉤ふたつ、か。鉤がふたつあって、それに動物の死体がひっかけてある。……動物何にしよう?」「アウルがいいなー。マテコンに使えるから」「じゃアウルで」という場面も。というか、買い物できない、という説明はしてあったのに、誰も「1 Gp 以下の物質要素を無視できる」特技取ってないのが素敵です。物質要素関連では、アイデンティファイが使えないことでいろいろと苦労してたりもした模様。まぁ、ランダム宝石ロールの目が悪くて、まるで真珠も手に入っていないので、実際にはどっちみち使えてないわけですが、それ以外に「アウルの羽と葡萄酒」が必要って。アウルの羽は今回それなりにまとまって手に入ったとはいえ、葡萄酒のほうは、それはどこで手に入るのだろう……。ネイベリーはレベルが上がったことで、ヴァイパーの次の相棒として、あわよくばダイアバットを狙っているらしく、それならば、っつーことでダイアバットを出してみたりも。これは手なづけるのに時間がかかかっており、現在はまだ交渉中。いつか有効に使ってみたかった系としてチョーカーとイセリアルフィルチャーを投入というものやりましたが、前者はドライが出目で視認に成功してしまい、不意打ちはできずじまい、後者は、ちょうどその直前に不可視看破妖術を取得してたグラッドに見破られつつも、ネイベリーのベルトからワンドを一本かっぱらうことに成功!
ネイベリー「かかったなッ! それは残り 1 チャージのキュアライトウーンズワンドだ!!」
 無念!
 カードの組み合わせ使用では、今まで判明したことはだいたい以下ぐらいでしょうか。「ペア」(ツーペアはなく、ワンペアなら二枚で使用可能)だと、ダンジョンレベルに応じた装備を着けたままの冒険者のゾンビ(用いたカードごとに、クラスや、ダンジョンレベルに対して高めとか低めとかのレベルが決めてある)が出現する。つまり、あまり手強くはないが、倒せば装備が手に入る。フルプレート装備ゾンビとかけっこう面倒なはずですが、今回は怪光線がびしばし決まるので問題なしでした。なお、「何故装備つけたままのゾンビが徘徊しているのか」については裏設定がありますが、今のところ、表には出ておりません。「フラッシュ」では有用なリソースが手に入る、という設定で、今までのところ、「安全な飲料水のプール」やら「白紙のスクロールが軽くひと山」などが出現しております。

 Day 37: 他に人を見つけた! …ここで生まれてここで死ぬとか、ありえん
 ってな感じで歩を進め、ダンジョン内で世代を重ねて生活している人々の小さな共生集団とその拠点となっている集落状の場所を発見した、というところで今回終了。かれらが行ける範囲に出口はない、ということが判明し、脱出するためには、かれらにはとても踏破できず、以前そちらに向かった冒険者は帰ってこなかった、という区画へ次回以降は挑む、かな? といった方向性に。
 この集落には鎧製作技能のある職人もいる、とし、これまでに手に入れたフルプレートのサイズ直しなども依頼する模様。
 いろいろ、うまく機能するのかどうか不安もあった新機軸が、期待以上に盛り上がってくれ、DM としてもエンジンがかかってきました。これならとりあえず失速せずに走れるかも! いや、ランダムだけで引っ張るのはもちろんどうかと思いますが、ちゃんと山場っぽいものも今後用意してありますので! 今回はそこまで到達しませんでしたが!
 つうか、モチーフとしてはタイトル通り BLAME! なのですが、まさかファンタジーであれやるわけにもいかん(と思ったけど、逆にファンタジーならファンタジーで、むしろアリなのか? 木星まで続いてるとかいう噂もある超巨大建築とか)ので、中身はいろいろひねってますぜ。
 ……面白くなるかどうかはまぁ、例によってやってみなきゃわかりませんが。
 ……しかし、日報の文章読んでると、ドライのビジュアルイメージがどうも間違った方向*に移行してしまう気がするのは気のせいでしょうか……。うちのプレイグループの絵師 BOSS の手によるキャライラストはこんな按配(直リン失礼! マズかったら指摘して!)の男前系なんですが!
 ありえん。

* まぁ、「ありえん」の元ネタというかモチーフということで。アリアハン編だけでも見ていただければ一発かと思われます。
2008/04/06 (Sun)
080405 * Top * 080407
■ Comment
・コメントを投稿する
URL
Comment
Pass
 
■ Trackback
この記事のトラックバックURL
・この記事へのトラックバック
* Top *